ニューヨーク・ニックスは7月30日(日本時間31日)にトム・シボドー新HC(ヘッドコーチ)誕生を発表し、再建に向けて新たな一手を打った。戦力アップは2020-21シーズンの巻き返しに向けて不可欠だが、『Forbes』のロブ・ウォルケンブロッド記者はサンアントニオ・スパーズのデマー・デローザンをトレード獲得の候補に挙げている。 昨オフにケビン・デュラント、カイリー・アービング(ともにブルックリン・ネッツ)といったスーパースター獲得に失敗したニックスは、今季も21勝45敗でカンファレンス12位に低迷。2012-13シーズンを最後にプレイオフ出場から遠ざかり、凋落の一途を辿っている。
シカゴ・ブルズのザック・ラビーンやフェニックス・サンズのデビン・ブッカーらスコアラー獲得の噂が浮上するなかで、「ニックスが今すぐスター選手をトレードしたい場合はスパーズが浮かぶ」と主張したのがウォルケンブロッド記者だ。 トレードにはデローザンが2020-21シーズンの2770万ドル(約29億3000万円)のプレイヤーオプションを行使するのが大前提としながらも、「ニックスのプロファイルにマッチする」と見解を述べている。 「現時点でニックスが在籍選手に保証しなければならない年俸総額は5500万ドル(約58億円)で、デローザンの年俸を支払うのには十分なキャップスペースがある。デローザンは2011年のカーメロ・アンソニー級ではないが、それ以来ではベストプレイヤーだ」 2011年2月に3チームが絡む大型トレードで獲得したカーメロ・アンソニー(現ポートランド・トレイルブレイザーズ)ほどのスーパースターではないながらも、近年の補強のなかでは指折りの実力者だと主張。交換条件としては、2020年のドラフト1巡目8位指名権を軸に、NBA入り後3年間伸び悩んでいるフランス人PGフランク・ニリキナらのパッケージになるとウォルケンブロッド記者は見立てた。 「デローザンがゴー・トゥ・ガイになるだけでは、ニックスのポストシーズン進出には十分じゃない。ただ、勝利数を増やすための競争力は秘めている。彼がオフェンスの中心となり、その脇を(2019年ドラフト1巡目3位指名の)RJ・バレットらで固める」 果たして、ニックスはオールスター出場4回を誇る熟練スウィングマンのデローザン獲得に踏み切るのだろうか。