フェニックス・サンズのデビン・ブッカーは5年目の今季、念願のオールスター初出場を果たした。しかし、NBA入りからチームは一度もシーズン勝ち越しがなく、評価が伸び悩んでいる感は否めない。『ESPN』の『First Take』では、「デビン・ブッカーはサンズでベストイヤーを無駄にしている?」というテーマで議論を展開。名物スポーツジャーナリストのスティーブン・A・スミス氏は、より大きな都市でプレイすべきだと、ニューヨーク・ニックス移籍を勧めた。 今季リーグ10位の平均26.1得点を挙げ、ウェスト屈指のスコアラーとして君臨しているブッカーだが、サンズは26勝39敗と負け越し。チーム加入後の5年間で見ても通算成績は113勝280敗(勝率28.7%)で、過去3年はカンファレンス最下位に沈んでいる。スティーブン・A・スミス氏は、ブッカーの実力を認めるとともに、過小評価されている理由は所属チームにあると主張した。
「デビン・ブッカーがなぜMVP候補になれないのか。それはチームが良くないからだ。1試合平均26点、シュート成功率47~48%、3ポイント成功率も36%を記録。ボールをキープできて、ロングレンジのシュートも打てるし、NBA仕様のボディも持ち合わせている。フェニックスにいるのが問題だ」 今年1月、「ロサンゼルス・レイカーズにはシューターが必要だ。カイル・クーズマと複数の選手、ドラフト指名権をパッケージ化できれば、デビン・ブッカーはレブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビスと一緒にプレイできる」と話していたスティーブン・A・スミス氏だが、今回はかつてブッカーの代理人を務めていたレオン・ローズが新球団社長に就任したニックスを新天地候補に挙げている。 「ニューヨーク・ニックスにはデビン・ブッカーをトレードで獲得する術を見つけてほしい。レオン・ローズの元クライアントだったしね。ニックスは点を取れるナンバーワンオプションが必要だ。ブッカーにはそのスキルがあるし、私はスターになれると信じている。ニューヨークでデビン・ブッカーを見たい。彼にはより大きな都市・ステージにいるべき才能がある」 ブッカーは2024年まで契約を残しており、サンズとしてもフランチャイズの顔を簡単に放出するとは考えづらい。ただ、再建に向けて大きく舵を切るとなれば、ブッカーもアンタッチャブルな存在ではないのかもしれない。 2015年のドラフト1巡目13位指名でサンズ入りしたブッカーは、2年目の2016-17シーズンに自身初の平均20得点超え。2017年3月のボストン・セルティックス戦では、ウィルト・チェンバレン、デイビッド・トンプソン、エルジン・ベイラー、デイビッド・ロビンソン、コービー・ブライアントに続いて史上6人目となる1試合70得点を叩き出した。今年1月には史上4番目の若さで通算7000得点に到達し、憧れのブライアント(23歳139日)を上回り、ガード選手としては史上最速記録(23歳90日)を打ち立てている。