バイロン・スコット、英雄ジェリー・ウェストを魅了したコービーの“伝説のワークアウト”を独白

今年1月のヘリコプター墜落事故で急逝した元ロサンゼルス・レイカーズのコービー・ブライアントはNBA史に残るスコアラーであり、“神様”マイケル・ジョーダンに最も近づいた男とも称される。これまで数々の武勇伝が伝えられてきたが、コービーのルーキーイヤーに一緒にプレイし、選手とHC(ヘッドコーチ)としても1シーズン共闘したバイロン・スコットがドラフト前の秘話を明かした。 ペンシルベニア州フィラデルフィア出身のコービーは地元のローワー・メリオン高で注目を集め、卒業後に大学進学ではなく、NBAへのアーリーエントリーを決意。1996年のドラフト1巡目13位でシャーロット・ホーネッツから指名を受け、トレードでレイカーズ入りした。

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スコットが『ESPN Los Angeles』の『Late Night Happy Hour』で明かしたところによれば、当時レイカーズのGM(ゼネラルマネージャー)を務めていたジェリー・ウェストがコービーにゾッコンとなった出来事があったという。 「ウェストは『今までの人生で最高のワークアウトを見た』と言っていた」 その後も、スコットとウェストの間ではこのようなやり取りが続いた。 「誰のことを言っているんだい?」(スコット) 「その少年はコービー・ブライアントという名前だ」(ウェスト) 「本当に?」(スコット) 「ああ、本当さ。高校生だ」(ウェスト) 「高校生?」(スコット) 「ああ、コービー・ブライアントは信じられない男だ」(ウェスト) コービーはワークアウトで、1994~96年にレイカーズでアシスタントコーチを務めていたマイケル・クーパーと対峙。1991年に引退しているとはいえ、現役時代に優勝5回、1987年には最優秀守備選手に輝いた実力者を、完膚なきまでに叩きのめしたという。 「クーパーは最初の数ポイントはふざけてプレイしていた。それから真剣にコービーに対して守備をしたけど、それでも止められなかった」 そして、スコットのコービーへのリスペクトが強まったのが、自身の現役ラストイヤーとなる1996-97シーズン前のオフだった。コービーはベニスビーチのピックアップゲームで左手首を骨折し、トレーニングキャンプの一部を欠席したが、不屈の精神で怪我を克服した。その様子を見て、偉大なスーパースターになると確信したと振り返る。 「私たちが練習しているところに彼が入ってきた。『ああ、コイツは信じられないような存在になるぞ』と思ったよ」 ウェストやスコットが、当時17歳のコービーに感じた無限の可能性が間違いでなかったことは、彼の輝かしいキャリアが証明している。

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