『NBA Rakuten』は日本時間10月21日(月)にミネソタ・リンクス(レギュラーシーズン30勝12敗/リーグ2位)とニューヨーク・リバティ(32勝8敗/同1位)による、WNBAファイナル第5戦を配信する。 シリーズ最終戦までもつれることになった今季のファイナルを、もし一言で表現するならば“予測不能”という言葉がぴったり当てはまるだろう。ここまで4戦を終え、その内3試合が3点差以内の決着。また、その3試合全てで決勝点がラスト10秒以内に決まるなど、まさに最後のブザーが鳴るまでどちらに勝利が転がるか分からない、一進一退の攻防が繰り広げられている。
戦前では戦力的観点から多くのスター選手を抱えるリバティが有利と言われていたが、頭からその下馬評は覆されることになる。第1戦では試合残り5分の時点で15点ビハインドだったリンクスが、そこから怒涛の反撃を見せて最終的には95-93で勝利。残り5分から15点差をひっくり返す逆転勝利は、WNBAのポストシーズン史上初の出来事という波乱の幕開けだった。 続く第2戦ではホームでの連敗を回避するべくリバティが快勝すると、舞台をミネソタに移した第3戦では最終盤で、今後も語り継がれるであろうスーパープレイが生まれる。77-77で迎えた残り10.9秒の場面で、リバティのポゼッションでボールを託されたのはサブリナ・イオネスク。ドリブルでディフェンスと駆け引きをして放ったステップバックからのディープスリーを、残り1秒で見事沈めてリバティが2勝1敗で優勝に王手をかけたのだった。 あまりにも劇的なエンディングにリバティが勢いそのままに優勝をしてしまうように思われたが、リンクスも決して諦めない。第4戦も同点が13回、リードチェンジが14回、最大点差も6点という大接戦になるも、試合残り2秒でリンクスのブリジット・カールトンがオフェンシブ・リバウンドに飛び込むハッスルプレイから得たフリースローをしっかりと決めて、リンクスが82-80で勝利。シリーズの決着は最終戦に持ち越されることになったのだ。
第5戦はリーグトップの成績を残したリバティのホーム、バークレイズ・センターで行われる。WNBAファイナルが5試合制に変更された2005年以降で、最終戦までもつれるのは今回で8回目。過去7回はホームチームが勝利したのが5回と、数字だけをみれば地元で戦うことのできるリバティが有利と言えるだろう。 そんな状況の中で、両チームのエースの活躍には注目だ。リバティのイオネスクは今季、プレイオフで勝利した7試合で平均21.1点、FG成功率51%、3ポイント成功率44%と好調なのに対し、負けた3試合は平均11点、FG成功率29.2%、3ポイント成功率25%と大きく成績を落としている。ブリアナ・スチュワートとジョンケル・ジョーンズが好調なだけに、球団史上初優勝には司令塔の活躍が不可欠だ。 リンクスはナフィーサ・コリアーが、今ファイナルで平均18.3点、8.5リバウンド、4スティール、1.8ブロックと攻守で存在感を発揮。また、2試合連続でフル出場中と、獅子奮迅の活躍を見せている。守備ではスチュワートをマークするなど攻守における負担は大きいが、MVP投票で2位に入った実力を改めて証明したい。 WNBA史上最多となる5回目の優勝を狙うリンクスと、悲願の初優勝が懸かるリバティ。どちらが勝っても歴史的瞬間となるだけに、見逃せない一戦だ。
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