7月30日(日本時間31日)からのシーズン再開に難色を示しているロサンゼルス・レイカーズのエイブリー・ブラッドリーが、『ESPN』でその真意を語った。 「どれだけメディアで社会正義に関する注意喚起をしても、それで十分とは言えない。アスリートが自分の知名度を使って社会問題について語ったところで、問題解決に繋がるとは思わない。これ以上言葉で伝える必要は無い。私たちは、問題解決に向けた道を見つける必要があるんだ。国歌斉唱中に片膝をついたり、抗議のメッセージが書かれたTシャツを着るのも素晴らしいことだ。だが、私たちは実際の行動によって問題解決に取り組まないといけないんだ」
「オーランドでシーズンを再開すれば、選手たちは金を稼ぐ事ができて、その金でコミュニティーに貢献できるという考え方もある。だが、再開後のシーズンで稼ぐ金で、どれだけの貢献ができると言うのだろうか? なぜ、すべての責任が選手の側に押しつけられるのだろうか?」 『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者とマリカ・アンドリュース記者によると、NBAとNBA選手会は、どのようにすればシーズン再開後も社会問題への取り組みを継続できるか試行錯誤している最中だが、まだ詳細は決まっていないそうだ。ブラッドリーがシーズン再開後にプレイしない可能性を示唆しているのは、人種差別への抗議というよりもリーグに向けたメッセージだという。 「プレイをボイコットするのは、人種差別への直接的な抗議ではない。だが、私たちがボイコットすることによって、もし黒人選手がいなかったら今のNBAの繁栄は無かったという事実を浮き彫りにできる。私たちがNBAのブランドを高めてきたのだから、リーグは私たちを後押ししてくれたコミュニティーを守る責任がある」 なお、ブラッドリーのほか、チームメイトのドワイト・ハワードやブルックリン・ネッツのカイリー・アービングらが、シーズン再開に難色を示していると言われている。