ジェイソン・テイタムはNBAキャリア3年目の今季、若手中心のボストン・セルティックスで主力選手として急成長を遂げ、初めてオールスターに選出された。 イースト屈指の強豪チームで躍進したテイタムだが、2017年のドラフトではフェニックス・サンズへの入団を希望していたことを、5月11日(日本時間12日)に公開された、元NBA選手のマット・バーンズとスティーブン・ジャクソンがホストを務めるポッドキャスト番組『ALL THE SMOKE』で明かしている。 「俺は母親に電話してフェニックスに行きたいと伝えたんだ。アール・ワトソンは、俺とDブック(デビン・ブッカー)を中心としたチームを作りたいと言っていた。すごくいい話だったし、俺はフェニックスに行きたいとその時に強く思ったんだ」 気持ちがサンズに傾いていた当時のテイタムは、セルティックスに招待されたドラフト前のワークアウトへの参加を断るつもりであったことも明かしている。また、『The Athletic』が11日(同12日)に発表したレポートでは、当時サンズのHC(ヘッドコーチ)を務めていたアール・ワトソンが、ワークアウトでのテイタムのプレイに一目惚れしていたと語っている。 「テイタムはドリブルなどのドリルを終えたあと、すぐにコーナーに移動して3ポイントシュートを立て続けに成功させた。通常はリング付近からのシュートで体をならし、徐々に距離を伸ばしていくものだが、彼はいきなり3ポイントシュートを連続で40本も成功させた。それを見た私は、すぐオーナーとGM(ジェネラルマネジャー)に『これ以上なにを見る必要がある?』と伝えたんだ」 テイタムのサンズ加入を熱望したワトソンだったが、それが実現することはなかった。その大きな理由として、サンズのオーナーであるロバート・サーバーが、ジョシュ・ジャクソン(現メンフィス・グリズリーズ)を欲しがっていたからと『NBC Sports』が12日(同13日)に伝えている。結果的にサンズは、ジャクソンを全体4位で指名している。 テイタムのサンズ加入が実現しなかった理由はもうひとつある。全体3位指名権を有していたセルティックスのダニー・エインジGMがテイタム獲得を狙っていたからだ。『NBC Sports』によると、サンズへの入団を希望していたテイタムは、セルティックスのワークアウト参加を断ったが、デューク大の恩師マイク・シャシェフスキーに説得され、ドラフト直前にセルティックスのワークアウトに急遽参加することにしたようだ。 セルティックスでテイタムはオールスター選手へと成長したが、もしサンズに入団していたら今頃どのような選手になっていたのだろうか。