ダーク・ノビツキー、戦友カーターの“花道”を希望「祝う場所が最後にあることを願う」

NBAは新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐべく、3月12日(日本時間13日)からシーズンを無期限で中断している。今シーズン限りでの現役引退を表明していたビンス・カーター(アトランタ・ホークス)は、中断前のラストゲーム後に何とも言えない胸中を吐露していたが、昨シーズン限りで引退したダーク・ノビツキーが同期入団の盟友に思いを馳せた。 1998年のドラフト1巡目5位指名でNBA入りしたカーターは、トロント・ラプターズのエースとしてキャリアをスタートさせた。“神様”マイケル・ジョーダンを彷彿させる跳躍力を生かした豪快なダンクとシュート力を武器にスーパースターに上り詰め、ニュージャージー・ネッツ(現ブルックリン・ネッツ)、オーランド・マジック、フェニックス・サンズ、ダラス・マーベリックス、メンフィス・グリズリーズ、サクラメント・キングス、ホークスでプレイ。リーグ史上初めて4つの年代(1990、2000、2010、2020)でコートに立った選手としてその名を刻んだ。 今シーズン限りでの現役引退を表明していたカーターは各地で大きな声援を浴びてきたが、新型コロナウイルスの影響でシーズンの中断が発表された3月11日(同12日)のニューヨーク・ニックス戦、カーターはオーバータイム残り19.5秒に3ポイントを成功。試合後の記者会見では涙を滲ませながら、「もしこの試合が最後だとしたら、僕はラストゲームでキャリア最後のシュートを決められたことになる。(突然のシーズン中断は)奇妙な気持ちがするけど、クールな思い出でもあるよ」と複雑な胸中を明かしていた。 依然としてシーズン再開の目途が立たないなか、カーターと同じ1998年のドラフトでNBA入りしたノビツキー(9位指名)は、『ダラス・モーニングニュース』のインタビューで、未曾有の事態に直面しているシーズンについて言及している。 「自分が望んでいたエンディングを迎えられなかったからといって、僕がもう1年間プレイすることはなかっただろう。ビンス(カーター)を気の毒に思うよ。彼が22年目に見せてきたことは素晴らしく、残りの数週間はたくさんのスタンディングオベーションを受けるに値するし、実際にそうだった。記者会見を聞いて気の毒に思った。状況は週ごと、日ごとに変化する。シーズンが打ち切りになる可能性もあるかもしれないが、それを判断するのは時期尚早だ。彼(の功績を)を祝う場所が最後にあることを願うよ」 戦友のノビツキーは、カーターを最高の形で第2の人生へ送り出せるようになることを祈っていた。

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