ポートランド・トレイルブレイザーズは1977年にリーグ優勝を果たすなど、ウェスタン・カンファレンスの古豪として知られる。近年はエースのデイミアン・リラードとCJ・マッカラムを中心に再びプレイオフの常連に返り咲いているが、オーナーのジョディ・アレン氏はチームの売却を視野に入れているという。 1970年に創設されたブレイザーズは、1988年にビル・ゲイツとともに『Microsoft』を立ち上げたポール・アレン氏が7000万ドル(現在のレートで約75億円)で購入。アレン氏はバスケットボール好きで、コートサイドで観戦する姿は名物のひとつにもなっていた。 しかし、ポール・アレン氏は癌による合併症のため2018年10月に65歳で死去。妹のジョディ・アレン氏が実質的なオーナーに就任した。 ブレイザーズは今年2月に『Forbes』が発表した資産価値ランキングで、18億5000万ドル(約1980億円)とリーグ13位にランクイン。前年の16億ドル(約1714億円)からアップとなったなか、ジョディ・アレン氏はチームを手放す可能性があるという。『NBCスポーツ』のドワイト・ジェインズ記者はこのように推察している。 「ジョディ・アレンはこのチームを売却する予定だ。ポール・アレンの資産問題がクリアになるのを待たなければならないので、いつかは定かではない。ただ、兄ポールはバスケットボールのファンだったが、彼女は彼ほど(ファン)ではない。チームを所有しているだけで、そのメリットを誰がどう見ているのか不明だ。(球団の)価値はさらに上がる可能性があるが、逆に下がる可能性もある。バスケットボールチームがなくても、彼女はまだ十分なお金があると確信している」 ジョディ・アレン氏は資産価値が下がる前にブレイザーズを売却する意向のようで、ジェインズ記者は2021年、あるいは2022年が“Xデー”になると見立てている。オーナーが変わればチーム作りや補強の方針にも影響が生じるだけに、その行方が注目される。