ステフィン・カリーは言わずと知れたゴールデンステイト・ウォリアーズの絶対的エースだ。リーグ優勝3回に加えてシーズンMVPも2度獲得するなど、チーム、個人ともに成功を収めてきた。しかし、2009年のドラフト当時はニューヨーク・ニックス行きを希望していたという。 デビッドソン大の3年間で平均25.3得点、4.5リバウンド、3.7アシスト、3ポイントシュート成功率41.2%の成績を残したカリーは、2009年のNBAドラフトにアーリーエントリー。1巡目7位でウォリアーズに指名されたが、当時は違う未来を思い描いていたことを『SHOWTIME』のポッドキャスト番組『ALL THE SMOKE』で明かしている。 「ドラフトで指名された時、なんだかおかしな気分になった。僕はニューヨーク・ニックスへ行きたかったし、ニューヨークへ行くと思っていた。グリーンルームで『ああ、8位指名でニューヨークは僕を獲得できる』と考えていたら、(当時ウォリアーズGMの)ラリー・ライリーから電話を受けた。7位指名で君を獲得するとね」 8位指名権を保有するニックス行きを望んでいたが、ウォリアーズが1巡目7位での獲得を決断。結局、ニックスはアリゾナ大のジョーダン・ヒルを指名するに至ったのがカリーを巡るドラフトの舞台裏だったという。 カリーの代理人を務めるジェフ・オースティン氏は、2015年に『ヤフースポーツ』のマーク・スピアーズ記者に対し、「ニックスは8位指名権を持ち、我々はニューヨークなら素晴らしくフィットできると思っていた。当時、ウォリアーズは望んでいたチームではなかった」と語っていたが、カリー本人もニックスの一員になりたかったと振り返った。 もっとも、カリーはその後得点王獲得やオールスター出場6回を果たすなどウォリアーズの大黒柱に成長。2014-15シーズンから5年連続でNBAファイナルに進出し、うち3回でリーグタイトルを獲得しており、西海岸カリフォルニア州が安住の地となりそうだ。