現地1月18日にヒューストンで行われたロサンゼルス・レイカーズ対ヒューストン・ロケッツの一戦で、ロケッツのラッセル・ウェストブルックは前半だけでフィールドゴールを12本中9本成功させて22得点を叩き出していた。 しかし、ハーフタイム中にレイカーズのラジョン・ロンドがカイル・クーズマにウェストブルックをディフェンスするように指示したことで、後半の流れは大きく変わった。 ウェストブルックの勢いを止めた”策士”ロンドの働きについて、ESPNのデイブ・マクマナマン記者は以下のようにリポートしている。 元々、クーズマはオフェンスに定評のある選手だが、ロンドは彼のディフェンス力を見抜いていたようだ。ロンドの指示を受けてウェストブルックを徹底マークしたクーズマは、後半のウェストブルックの得点を13得点に抑え、レイカーズが124-115で逆転勝利する立役者となった。 右手薬指の骨折により欠場中のロンドは、ESPNによる試合後のインタビューで「どんな形でも良いからチームに貢献したいと考えているんだ」と語っている。 Second Spectrumのデータによると、クーズマは、この試合の後半にウェストブルックがボールを持った26ポゼッション中25ポゼッションでディフェンスのマッチアップを務めた。この試合で、クーズマ以外の選手がウェストブルックにマッチアップしている間のロケッツの100ポゼッションあたりのオフェンスは101.9得点だったが、クーズマがウェストブルックにマッチアップしている間のロケッツの100ポゼッションあたりのオフェンスは平均92.3得点だった。 ロンドに指示を受けた時の様子について、クーズマは「ハーフタイムにロッカールームに戻ったら、ロンドが俺を部屋の隅に引っ張っていって『ウェストブルックを守れるか?』と聞いてきたんだ。そこで、俺は『もちろん守れる』と答えたんだ。前半のウェストブルックは、俺たちのチームのガード選手相手にポストアップをして得点を量産した。本当にタフな選手だ。彼は大きくて強くてフィジカルなプレイができるガードだ。だから、後半は彼よりも体が大きい俺がマッチアップしたんだ」とコメントしている。 また、ウェストブルックに対するゲームプランについて、クーズマは「彼の前に立ち塞がることが重要だ。俺はディフェンスに自信を持っている。だから、とにかく彼の前に立ち続けて、できるだけファールせずに、彼にタフショットを打たせることを意識した。ロケッツの選手はファールを貰うのが上手いから、彼らをフリースローラインに立たせないことも重要だ」と説明した。 ウェストブルックは、この試合の前半に6回フリースローを試投したが、後半のフリースロー試投数は3回だった。 一時はトレードの噂も囁かれたクーズマだが、エースのレブロン・ジェームズは「彼は挑戦を続けているし、正しいプレイについて指導してくれる仲間のことを信じている。挑戦を続ける選手にとって、的確な指示を与えてくれる仲間の存在は非常に重要だ」とコメントしている。