現地時間1月9日、ヒューストン・ロケッツのラッセル・ウェストブルックがオクラホマシティ・サンダー戦で、昨年夏の移籍後初の凱旋を果たした。34分間プレイし、両チーム最多の34得点、2リバウンド、5アシストと奮闘したが、試合は92-113で古巣サンダーに敗れる結果となった。 ウェストブルックは2008年のドラフト1巡目4位でサンダー入り。ケビン・デュラント(現ブルックリン・ネッツ)、ジェームズ・ハーデン(現ロケッツ)と“ビッグ3”を形成し、司令塔としてチームを牽引してきた。そのなかで2012年にハーデン、2016年にデュラントが退団。攻守にわたる絶対的な存在となり、2016-17シーズンから3年連続でシーズン平均トリプルダブル達成という偉業を成し遂げた。 2019年7月にクリス・ポールとのトレードでロケッツに移籍し、再びハーデンとコンビを結成。今季もここまで平均24.1得点、7.9リバウンド、7.0アシストを記録し、カンファレンス上位につけるチームに貢献してきたなかで、9日のサンダー戦でかつてプレイしたオクラホマシティに初凱旋となった。 試合前にはチェサピークエナジー・アリーナの大型ビジョンでウェストブルックのトリビュート映像が流れ、選手紹介では地元のファンからスタンディングオベーションで迎えられた。 序盤からリードを許すなか、ウェストブルックはかつてと同じように果敢にドライブを仕掛けて攻撃を牽引。第1Q(クォーター)残り9分23秒に速攻からレイアップを決めて初得点を挙げると、ボールを持ち込んできての3ポイントシュートも成功。このQだけで9得点、1リバウンド、2アシストを挙げた。 ロケッツはエースのジェームズ・ハーデンが不調で思うように点差を詰められないなか、その後もウェストブルックが奮闘。シュート26本中14本成功させるなど両チーム最多の34得点を挙げ、サンダーファンから「MVP! MVP! MVP!」コールを受ける場面もあった。 初凱旋を勝利で飾ることはできなかったが、『ESPN』によればウェストブルックは試合後にエモーショナルな試合になったと語っている。 「言葉にはできないこともある。俺はここ(オクラホマシティ)に長いこといて、たくさんの素晴らしい思い出を、素晴らしい人たちとともに共有してきた。本当に世界で最高のファンだ。彼らは今夜も来てくれたからね。とても特別なことだった。ここに戻ってきて、自分が感謝されていると感じた」 着ているユニフォームこそ違えど、ウェストブルックはサンダーファンの心の中に偉大な存在として刻まれ続けるだろう。