今季サプライズの一つ、デボンテ・グラハムが刻む“成り上がりストーリー”

シャーロット・ホーネッツの2年目PGデボンテ・グラハムは、約4分の1を消化した2019-20シーズンのNBAでサプライズの一つだろう。 カンザス大での4年間で平均12.4得点、3.1リバウンド、4.5アシスト、1.38スティールを記録し、2018年のドラフトで2巡目34位指名を受けたグラハムにとって、ルーキーイヤーは我慢の時だった。オールスター選手のケンバ・ウォーカー(現ボストン・セルティックス)と、ベテランPGのトニー・パーカー(昨季限りで現役引退)がいたからである。 思うように出番を得られないなか、シーズン途中にGリーグのグリーンズボロ・スウォーム行き。しかし、ジェームズ・ボレーゴHC(ヘッドコーチ)によれば、これが一つの転機になったという。グラハムはGリーグでの13試合で平均23.3得点、4.6リバウンド、4.9アシストをマークし、コールアップを勝ち獲った。NBA1年目の最終成績こそ平均4.7得点、2.6アシストと平凡なものだったが、指揮官は“見えない変化”を感じ取っていたという。 「彼は自分に自信を持つようになった。トニー(パーカー)とケンバ(ウォーカー)の下で、学ばなければならなかった課題を受け入れた。彼はGリーグに行って成長した。私は『十分に準備はできている』と感じたよ」 そして迎えた今季、11月5日のインディアナ・ペイサーズ戦で自己ベストの35得点をマークすると、シーズン途中にはドゥエイン・ベーコンに代わってスターターに昇格。すでにプレイ時間は昨季を上回り、平均18.0得点、3.5リバウンド、7.7アシスト(現地12月3日時点)と飛躍的に数字を伸ばしている。前年からの平均得点アップ幅(+13.3)はルカ・ドンチッチ(+9.5/ダラス・マーベリックス)、アーロン・ベインズ(+9.1/フェニックス・サンズ)、テリー・ロジアー(+8.3/ホーネッツ)、昨季MIP受賞者のパスカル・シアカム(+8.2/トロント・ラプターズ)らを抑えてNBAトップだ。 序盤は6thマン賞候補、そしてスターターに昇格してMIP(最も成長した選手)候補にまでなったグラハムを、「NBA.com」のスティーブ・アシュバーナー記者は「チャンス+自信=2019-20シーズンのグラハム」と表現している。グラハム自身、ここまでの活躍は想定していなかったようだ。 「これほど素晴らしいスタート、大きな役割を得られるとは期待していなかった。これはチャンスだと自分に言い続けてきた。チームメイトとコーチは僕に自信を与え続けてくれた。そして僕はアグレッシブになった」 グラハムが刻む成り上がりストーリーは、まだ始まったばかりだ。

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