ワシントン・ウィザーズのルーキー八村塁が、開幕17試合目にしてNBAの“トップ・オブ・トップ”を体験した。現地11月29日のロサンゼルス・レイカーズ戦で“キング”ことレブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビスの強力コンビとマッチアップ。デイビスにブロック2本を食らったが、レブロン相手にレイアップを決めるなど16得点と意地を見せた。 ウィザーズがリーグ首位相手に見せた立ち上がりの9-0のランを牽引したのが、八村だった。コーナーから1stシュートを決めると、続く速攻では並走してくるレブロンを振り切りレイアップを成功。さらに点の奪い合いとなった展開では、レブロンにぶつかりながらもゴール下でシュートを決め、速攻の先頭を走って追加点と序盤で8得点を挙げた。 しかし、地力で勝るレイカーズもレブロンとデイビスを中心に反撃。あっという間に逆転され、カットインから狙った八村のシュートもデイビスがブロック。逆に、1対1ではデイビスの高速スピンで八村がかわされる場面もあった。 早々に最大39点差がつき、レイカーズの一方的な展開となったなかで、意地を見せたのも八村だった。第3Q(クォーター)残り7分2秒にブラッドリー・ビールのパスから左45度のミドルジャンパーを沈め、ジャベール・マギーの上からシュートを決めるなど6連続得点。さらにダンクを狙ってダニー・グリーンのファウルを誘い、20点差台に詰め寄るきっかけを作った。 最終的に試合は103-125と大敗したが、八村はチーム2位の16点、同トップタイの8リバウンド。戦意を喪失してもおかしくないなか、ウィザーズで最もエネルギッシュなプレイを見せていたと言っていい。デイビスにブロックを受けたシーンに関しては、「ダンクに行ったけど、もっと強くいかないといけないと感じた」というが、一方でレブロン相手の得点には少なからず手ごたえを感じたようだ。 試合後、海外メディアから「レブロンからの得点は自信になるか」と問われ、「気分がいい。彼はリーグでベストプレーヤー。大きな自信になります」と語った。 「(レブロンとデイビスは)フィジカルが強くて、凄い選手だと身をもって分かりました。ああいう選手たちと毎日のように対戦できるのは僕としてもすごくいい経験だし、プラスになることなので、ちゃんと学んでいきたいです」 ウィザーズは現地12月1日の次戦で、リーグ屈指のディフェンダーであるカワイ・レナードとポール・ジョージを擁し、優勝候補の一角に挙げられるロサンゼルス・クリッパーズと対戦する。八村は「次はクリッパーズ。リーグでベストチームの一つがすぐ来る。ハードにプレイするだけです」と切り替え、さらなる活躍を誓っていた。