現地10月21日、トロント・ラプターズのボビー・ウェブスターGM(ゼネラルマネージャー)が、パスカル・シアカムの延長契約が正式に決定したと発表した。 ウェブスターGMは声明文の中で「パスカルは絶えず成長を続けてきた。彼は、入団初日から我がチームの育成文化を受け入れ、決して手を抜くことなく毎シーズン着実に成長してきた。彼は、努力は必ず報われることを体現した選手だ。我々は、彼が今後もトロントでプレイしてくれることを喜んでいる」とコメントしている。 AP通信の情報によると、シアカムの契約は4年1億3000万ドル(約140億円)のMAX契約と見られている。 シアカムは急成長を遂げた選手として知られており、平均得点(16.9得点)、平均リバウンド(6.9リバウンド)、平均アシスト(3.1アシスト)の3部門でキャリアハイを達成した昨シーズンは、チームをNBAチャンピオンに導き、自身もMIP賞を受賞した。 プレイオフに入ってからは更に成績を伸ばして、1試合平均19得点7.1リバウンドを記録したシアカムだが、今オフのインタビューで「まだまだ成長の余地がある」と語っていた。 「俺にはまだまだ成長の余地がある。今の状態はまだ序章に過ぎない。俺はもっとやれる。俺はまだプロ入りして3年だからね。ここから更に上手くなれることに、今からワクワクしているよ。俺はまだまだ成長できる。今の段階で止まるつもりは無いよ」 彼がここまで言うのも、もっともなことだ。なぜなら、彼は故郷のカメルーンでサッカーをプレイして育ったため、バスケットボールに出会ったのはNBAが主催する2012年のバスケットボール・ウィズアウト・ボーダーズが初めてだったからだ。 そこでバスケットボールの才能を見い出されたシアカムは、アメリカのニューメキシコ・ステイト大に進学し、わずか2年でウェスタン・アスレチック・カンファレンス・プレイヤー・オブ・ザ・イヤーを受賞するまでに成長して、ラプターズにドラフトされた。 2017年にGリーグのラプターズ905を優勝に導き、Gリーグ・ファイナル・MVPに選ばれたシアカムは、2020-21シーズンに2900万ドル(約32億円)のサラリーを受け取り、延長契約の最終年には3500万ドル(約38億円)を稼ぐ見込みだ。