ブルックリン・ネッツのスーパースターであるケビン・デュラントが、米メディア大手Wall Street Journalの取材で、「NBAのサーカスにはうんざり」と不満を漏らしたことが波紋を呼んでいる。同取材の中で、所属していたオクラホマシティー・サンダーやゴールデンステイト・ウォリアーズでの体験を語ったデュラントは、当時のファンや各メディアの報道、そしてNBAのビジネス要素について不満を抱いていたことを明かしている。 これを受け、元NBA選手のスコッティ・ピッペンが、米スポーツメディア大手ESPNの番組「The Jump」に出演した際、上記デュラントの発言に対し以下の通りコメントした。 「デュラントが言いたいことも分かる。しかし、彼に伝えたいのは、それもビジネスの一部であるということだ。我々選手がリーグの商材となり、NBAを世界的に拡大してきた。それにはコート外での宣伝活動も含まれている。そのために多額のサラリーを貰っているということを彼は理解していない。選手自らNBAを宣伝し、拡大していくことが、結果的に彼らのサラリー上昇にも繋がっている。だから、私は彼が言っていることに同意できない。リーグに入って間もないルーキーが言うならまだしも、キャリア10年以上のベテランがそのように発言するなんてもってのほかだよ」 上記デュラントの発言については、デュラントを擁護するコメントも多数出たが、ピッペンが言うように、多額のサラリーを貰うNBA選手が、それを受け入れるべきとの意見も出ている。もちろん、世界最高峰のリーグでプレイする選手であるからには精神的に強くなくてはならない。これはNBA選手に限ったことではなく、俳優、アーティスト、政治家といった著名人には欠かせない素質だ。 一方、NBAに限らず、スポーツ界では現在、複数のアスリートが様々な理由からくるメンタルヘルスへの影響について告白している。ファンの行き過ぎた言動やメディアの報道、さらにはビジネス面からのプレッシャーにより、アスリートが精神的なダメージを受けているのも事実だ。特にソーシャルメディアが普及した現代、選手のプライバシー保護やメンタルヘルスについては、今後さらに議論されることも予想される。 スポヲタ:ビタラフ アドル