現在、NBAチームと未だ契約できていないジェレミー・リンは、辛いオフシーズンを過ごしている。昨季は、トロント・ラプターズでキャリア初のNBA王者に輝いたものの、今オフに同チームと契約延長はなされず、その他NBAチームからのオファーも未だ届いていない。リンは先日台湾のテレビ番組に出演した際に涙ながらに「NBAに見限られた気分」と語り、斯様な状況下に置かれた事からNBA以外の所属先も検討し始めたと類推される。 スポーツメディアの「Sportando」によると、リンは現在、元NBA選手のステフォン・マーブリーが所属していた、中国リーグの北京ダックスとの交渉を進めている模様。また、上海メディアの「shanghaiist」のアレックス・リンダー記者は、北京ダックスが、リンに1年300万ドル(約3.2億円)をオファーしていると報じた。 リンは先月、ユーロリーグのCSKAモスクワ(ロシア)からもオファーを受けた模様も、NBAチームからのオファーを待つために、同オファーを断ったとESPN等に報じられていた。リンは上記台湾テレビ番組に出演した際、以下の通り以前から中国リーグでプレイすることにも興味を示していたとも語っていた。 「5年ぐらい前からアジアでのプレイを考えていたよ。この地域のファン達の情熱的な姿を見ていたら、ここでプレイしたくなったんだ。」 リンの第一希望はNBAチームとの契約だろうが、この時期にオファーが届いていない以上、新シーズン開幕をNBAで迎えられる可能性は低い。ブルックリン・ネッツに所属していた2016-17シーズンに膝蓋腱を断裂して以降、パフォーマンスの低下が懸念されていることから、NBAの各チームはリンの怪我リスクを恐れているのかも知れない。 現在30歳のリンは、他リーグで結果を残すことができれば、NBA復帰の可能性も残っている。そうなると、中国リーグの北京ダックスに所属しながら、NBAのオファーを待つというのも選択肢の一つとなるのではないだろうか。リンの決断に注目だ。 スポヲタ:ビタラフ アドル