ロサンゼルス・クリッパーズのジェームズ・ハーデンは、歴代21位の通算2万5682得点を誇る超絶スコアラーだ。代名詞の一つと言えるのがステップバックだが、それを教えたのは自分だとミルウォーキー・バックスのパトリック・ベバリーが主調している。 ハーデンは2009年にオクラホマシティ・サンダーでNBAキャリアをスタートさせ、12年のヒューストン・ロケッツ移籍を機にエースへ昇格。18~20年には史上8人目の3年連続得点王を獲得した。 その後、ブルックリン・ネッツ、フィラデルフィア・76ersを経て、今季からクリッパーズでプレイ。56試合に出場して平均17.7得点、5.1リバウンド、8.3アシストを記録し、3ポイント成功率は自己最高ペースの40.8%と好成績を残す。 日本時間3月5日(現地4日)にはバックスと対戦してチームトップタイの29得点を挙げたが、ロケッツ時代に5年間共闘したバックスのベバリーは自身のポッドキャスト『Pat Bev Podcast with Rone』で、この試合でハーデンの上からステップバックシュートを決めたことを振り返り、そのシグネチャームーブを教えたのは自分だと語った。 「俺はビアード(ハーデンの愛称の一つ。あご髭を生やした男の意)とキャリアをスタートさせた。彼は左利きでステップバックやプルバックを使うけど、俺は右利きで同じ動きをしたんだ。そのプレイを見て、ビアードは笑っていた。『それをどこで習得したんだ?』と言っていた。俺は『忘れたのかい? 俺が君にステップバックを教えたんだ』と返した。俺は海外からNBAにやってきた時だった。相互作用とは面白くあり、素晴らしいものだ」 ウクライナやギリシャなどヨーロッパでのプレイを経て、NBAで守備職人として生きる道を切り開いたベバリーだが、1歳年下のハーデンがステップバックでスターダムにのし上った背景に自分の存在があると考えているようだ。