【独占インタビュー】元NBAダンサーReikoさん「すべての試合が誰かにとって絶対スペシャルなもの」

2021-22シーズンにデトロイト・ピストンズ、そして2022-23シーズンはユタ・ジャズのダンスチームで活躍されたReikoさん。世田谷区「池之上青少年交流センター」にて開催されたReikoさんがディレクターを務める「A BETTER FUTURE TOGETHER Dance Crew」のオーディション前に、ダンサーを引退し、新たな道を歩もうとしている今、これまでのキャリアやNBAで感じたこと、ディレクターとしての未来などを聞いた。

NBAオールスターよりも印象深かったこと

――Reikoさんはピストンズとジャズのダンスチームで活躍されました。両チームの特徴について教えてください。 Reiko:どのチームにもそれぞれのスタイルがあって、踊り方も集まるメンバーも全然違うんですけど、ピストンズとジャズはその中でも対極にあったと思います。ピストンズは一人ひとりのスキルが非常に高くて、すごく個性的。個々の主張も結構はっきりしていました。全員が尊敬できるスキルを持っているので、これは誰々に聞こう、これは誰々に教えてもらおうというのがはっきりしていましたね。 もちろんジャズのみんなもダンスは上手いですが、全員で作り上げるという雰囲気が強かったです。個性もあるんですけど、チームの練習ではみんなでひとつのものを作り上げるという協調性がありました。なので、ちょっと日本ぽいかもしれません。 ――ユタで開催された2月のNBAオールスターでもパフォーマンスをされました。 Reiko:かなりハードなスケジュールで、朝早くから夜遅くまでアリーナに缶詰状態でした。でも、これを経験できたのはジャズに所属していたからこそ。「キツイね」なんて言い合いながら友達と励まし合ったりしたことも含めて、1人で活動していたら味わえないですからね。 ――これまでのキャリアのなかでもNBAオールスターの経験はかなり印象深いですか? Reiko:もちろんNBAオールスターはすごく大きなイベントではあるんですけど、普段の何気ない出来事や裏側であったことの方が印象深いです。一生懸命アクロバットの練習をした日々だったり、ビデオを撮り合ってお互いにチェックし合ったり。下手な英語だけどみんなに気持ちを伝えたな、とかそういう場面ですね。 NBAオールスターの前にメンバーの前でスピーチする機会があったのですが、その時にも「NBAオールスターは特別だし頑張るけど、日々の試合でもその一戦のために来てくれる外国人の方々がいたり、お金を貯めて来てくれる家族がいたりする。すべての試合が誰かにとって絶対にスペシャルなものだから、頑張るのはNBAオールスターだけじゃないよね」って伝えました。 ――メンバーと一緒に濃密な時間を過ごされると、やはりシーズン序盤と終盤でパフォーマンスも変わってくるのですか? Reiko:NBAオールスターのハードスケジュールを終えてからは、少し余裕が出るようになりました。待ち時間もみんなでコミュニケーションを取る時間がすごく増えて。もっと仲良くなりたいという気持ちが強くなった気がします。そうしたことがパフォーマンスの面でも影響して、以前だったら時間がかかったフォーメーション移動も阿吽の呼吸じゃないですけどスムーズにいったり。この喜びを知ってるから、どんなに練習が厳しくても、シーズンが終わるとみんなまたオーディションに行っちゃうんです(笑)。

「A BETTER FUTURE TOGETHER Dance Crew」オーディションはホークスのManamiさん(左)、ナゲッツのAnzuさん(右)とともに参加した

ダンスは本当にみんなのもの

――8月10日(木)~13日(日)に代々木第二体育館で開催される「Sun Chlorella presents World University Basketball Series 2023」のハーフタイムショーでパフォーマンスする特別ダンスユニット「A BETTER FUTURE TOGETHER Dance Crew」について、Reikoさんはディレクターを担当されます。この後オーディションがありますが、どんなクルーにしたいですか? ※インタビュー後にオーディションを実施。「A BETTER FUTURE TOGETHER Dance Crew」のパフォーマンスは11日(木)~13日(日)の各日2試合ずつ。 Reiko:イメージしているのはダイバーシティです。もちろん「A BETTER FUTURE TOGETHER」という楽天のビジョンも意識しています。今回の企画を頂く前から、現役を引退したら日本でディレクターをしたいと考えてました。その時に作りたいと思っていたのがダイバーシティなチームだったんです。アメリカのチームはどこもそうですけど、宗教や肌の色、バックグラウンド、体格など全然違います。そんなみんなが一緒になって、ひとつのパフォーマンスをするっていうのがいいなって。ダンスは本当にみんなのものですから。 もちろん一番の選考基準はダンスです。ダイバーシティなチームになるか否かではなく、基準はダンスになります。その中でもし僅差の方がいた時に、バックグラウンドであったり、この方がチームにいたら他のメンバーにもいい影響をもたらしそうだなというところを見ます。 ――様々な個性を持つメンバーがいると幅は広がりそうですが、ひとつのダンスクルーとしてまとめ上げるのは大変そうですね。 Reiko:いろんな人に難しいよって言われました(笑)。でもやらないと実現しないので。ジャズのチームは男女混合だったりと自分はそういうチームで踊ってきたので、実現させるのが楽しみです。

この環境に身を置けば私もできる

――ReikoさんがNBAに行こうと思ったきっかけは何だったのですか? Reiko:私はダンスを始めるのが遅かったので、本当にNBAダンサーになれると思っていませんでした。27歳の時に初めて渋谷のダンススクールに通い始めたんですけど、基礎も全然知らなかったんです。そこから一生懸命練習して、Bリーグ・サンロッカーズ渋谷のオーディションに2回目で合格して。サンロッカーズで3シーズンやっていくなかで、NBAにチャレンジしたいという気持ちが芽生えていきました。 それでディレクターのアドバイスもあって、NBAダンサーやNFLチアリーダーなどが集まるラスベガスのダンスキャンプに行きました。あまりうまく踊れなかったんですけど、この環境に身を置けば私もできるってなぜか思えて。そこから本気でアメリカに行くって決めましたね。 ――Reikoさんのキャリアは多くの人に勇気を与え、チャレンジの大切さを教えてくれます。アドバイスを求められる機会も多いのでは? Reiko:そうですね。アドバイスする時は、自分が知りたかったことから順番に教えるようにしています。ダンスやマインドも大切ですが、例えばビザだったり本当に必要なことの手続きが分からないと苦労しますから。「自分にできるだろうか」とナーバスになっている方には、「私でもできたし、あなたにもできる」と伝えます。あとは美の観点も日米で全然違うので、日本で良しとされてるものもそのままでいいかは分からない、っていうことも伝えていますね。 ――今後叶えたい夢について教えてください。 Reiko:特にこれというのはないんですけど、次世代のために自分の経験を惜しみなく伝えていきたいと思っています。ダンスに限らず、世界に挑戦したい、世界じゃなくても何かに挑戦したい人や、これから夢を見つけようとしている方々などにも夢を与えたいですね。


NBAダンサーを引退した今、「A BETTER FUTURE TOGETHER Dance Crew」のディレクターとしての役割をきっかけに自身の夢を追い求め、幅広い人々に夢を与えるReikoさんのこれからに注目だ。

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