マイアミ・ヒートのタイラー・ヒーローは3年目の今季、66試合(うち先発10試合)に出場して平均20.7得点、5.0リバウンド、4.0アシストを記録し、最優秀シックスマン賞に輝いた。1982-83シーズンの賞創設以来、ヒートの選手が受賞したのは初のこと。フランチャイズOBであるシャキール・オニールとチャールズ・バークレーは、ルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)やトレイ・ヤング(アトランタ)といったヤングスターと比較している。 2019年のドラフト全体13位指名のヒーローは、ルーキーイヤーからスーパーサブとして活躍。平均得点も13.5→15.1→20.7と着実に伸ばし、大黒柱のジミー・バトラーに次ぐ得点源として、イースタン・カンファレンスの第1シード獲得に大きく貢献した。 フィラデルフィア・76ersとのカンファレンス準決勝でも、第1戦で25得点、第2戦でも18得点を挙げたヒーロー。2006年にヒートでリーグ優勝を果たしている殿堂入り選手のシャックは、『NBA on TNT』で「彼は『みんなトレイ(ヤング)やルカ(ドンチッチ)に驚いている。僕にも驚かないといけない』と言っていた。我々は今、彼の(活躍ぶり)に驚いている」とリーグを席捲するヤングスターたちに肩を並べつつあると評価した。 その一方で、辛口批評で知られる殿堂入り選手のバークレーは、「アイツは素晴らしい選手だが、彼ら(ヤングやドンチッチ)とは同じカテゴリーにはいない。ベンチからインスタント・オフェンスで貢献するのと、毎晩スタメンで戦うのは違う。平均25~30得点を挙げて、チームを牽引する必要がある」とシックスマンであるうちは同じモノサシで測れないとの見解を示している。 ヒーローはまだ22歳。今後のさらなる飛躍が期待されるところだ。