レギュラーシーズン最終盤まで激しいトップ争いが繰り広げられた今季の得点王レースは、フィラデルフィア・76ers(以下シクサーズ)のジョエル・エンビードが制した。2位のヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス/平均29.9点)は一足早くシーズンを終えており、1試合を残して平均30.6点を挙げているエンビードは次の試合で0点に終わったとしても、平均でアデトクンボを下回ることはなくなった。 センターの選手が得点王となるのは、1999-2000シーズンのシャキール・オニール(当時ロサンゼルス・レイカーズ/平均29.7点)以来である。さらに平均30点超えでの得点王となったセンターは1981-82シーズンのモーゼス・マローン(当時ヒューストン・ロケッツ/平均31.1点)以来。そのほか、シクサーズで得点王となったのは2004-05シーズンのアレン・アイバーソン以来(平均30.7点)以来、アメリカ国外生まれ(カメルーン出身)の選手としては初めての得点王など、まさに記録づくめの快挙となった。 エンビードは直近の一週間で、44点(4/4:クリーブランド・キャバリアーズ戦)、45点(4/6:インディアナ・ペイサーズ戦)、30点(4/8:トロント・ラプターズ戦)、41点(4/10:インディアナ・ペイサーズ戦)と得点を量産。平均40点を叩き出し、2位以下に決定的な差を付けていた。 さらにエンビードは、日本時間4月10日(現地9日)までに40点超えを13度、30点超えを40度達成しており、これらはいずれもリーグトップの回数である。 ■今季の40点超え達成回数 ジョエル・エンビード(シクサーズ):13回 ヤニス・アデトクンボ(バックス):10回 トレイ・ヤング(ホークス):10回 ステフィン・カリー(ウォリアーズ):7回 ■今季の30点超え達成回数 ジョエル・エンビード(シクサーズ):40回 トレイ・ヤング(ホークス):35回 ヤニス・アデトクンボ(バックス):34回 レブロン・ジェームズ(レイカーズ):34回 チームをイースト上位に導くなど、エンビードは今季のMVP候補としてもしばしば名が挙げられている。新たな相棒ジェームズ・ハーデンとともにプレイオフで結果を残し、MVPトロフィーも手中に収めることができるか。