新型コロナウイルスのワクチン未接種のため開幕から欠場が続いていたカイリー・アービング(ブルックリン・ネッツ)が、いよいよコートに戻ってくる。ニューヨーク市の規定により、市内での試合に出場できず戦列を離れていたが、チームは日本時間12月18日(現地17日)にスコアリングガードが復帰に向け練習に参加していくことを発表。その後安全衛生プロトコル入りしてスケジュールは遅れたが、1月6日(同5日)に行われるインディアナ・ペイサーズ戦でついに復帰を果たす。 ニューヨークとトロント以外で開催される試合にのみ出場する「パートタイマー」となるアービングだが、2021年6月10日以来、約6か月ぶりの公式戦を前に「久しぶりに戻れて、チームの助けになれることが嬉しい」と素直に喜びを語っている。そんなアービングに期待されるのは、やはりオフェンス面での貢献だろう。 昨季リーグトップのオフェンシブ・レーティング(117.3)を記録したネッツだが、今季はリーグ13位(110.1)まで数字が下落。3ポイントシュートの平均成功数は、シューターのジョー・ハリスが足首の怪我で離脱していることもありワースト6位と低迷している。 そんな状況を打破するには、無限の得点パターンを持ち、昨季平均26.9点、6.9アシストを記録したアービングはこれ以上ない存在だ。「PBP Stats」によると昨季アービング、ケビン・デュラント、ジェームズ・ハーデンが同時出場した際のオフェンシブ・レーティングは121.6と、ビッグ3が噛み合った時の破壊力は実証済み。また、今季ともに平均36分以上出場するデュラントとハーデンの負担軽減にもなり、チームに良い影響をもたらすだろう。チームメイトのパティ・ミルズも「僕たちのオフェンスはチームとして停滞する時があるから、彼の存在は大きな助けになるよ」と期待感を口にした。 今季初の3連敗でイースタン・カンファレンス2位に転落するなど、昨年末から不調のネッツ。果たしてアービングは失速するチームを勢いづけられるか。