日本時間12月2日(現地1日)、NBAはマイアミ・ヒートとシカゴ・ブルズが、フリーエージェント(以下FA)の交渉タイミングに関するリーグの規定を違反したとして、両チームが次回得られるはずだったドラフト2巡目指名権を没収すると発表した。 今回の処分は、ブルズがロンゾ・ボール、ヒートがカイル・ラウリーのFA交渉を調査した結果、決定されたものだという。『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者によると、NBAはこれらの件について約4か月にわたって調査を行なっていたようで、両チームは調査に全面的に協力したと明かしている。 ヒートが今季プレイオフに進出すれば、2022年のドラフトでフィラデルフィア・76ersかデンバー・ナゲッツから得られる2巡目指名権のうち指名順位が低い方を失うことになる。なお、ヒートは「決して同意はできないが、我々はリーグの決定を受け入れる」と声明を発表。また、ブルズも「このプロセスが終了したことを嬉しく思う。残りのシーズンを楽しみにしている」とコメントを発表した。 NBAは過去4か月の間に、ブルズ、ニューオーリンズ・ペリカンズ、ヒート、トロント・ラプターズのフロントに対して、エグゼクティブや選手のエージェントへのインタビューを多数実施し、電子メッセージも収集したようだ。 なお、リーグは2019年にこうしたケースでは、チームに科す罰金額を最大1000万ドルに引き上げるとともに、エグゼクティブの資格停止、ドラフト指名権の没収、さらには契約の無効化など、より厳しい罰則を制定していた。 ヒートはラウリーを獲得するため、ラプターズにゴラン・ドラギッチとプレシャス・アチウワを放出していたが、事前にラプターズがラウリーと3年8500万ドルの契約を結び、サイン&トレードの形で取引を成立させていた。また、ヒートもドラギッチのチームオプションをFA前に保証していた。 ペリカンズは、制限付きFAだったボールを4年8000万ドルで契約した後に、ブルズで新たに3年1550万ドルの契約を結んだギャレット・テンプル、トーマス・サトランスキーとトレードすることで合意していた。