フィラデルフィア・76ers(以下シクサーズ)のベン・シモンズは、移籍志願やトレーニング拒否問題により、今季いまだに出場がない。そのなかで、同じオーストラリア出身の元NBA選手アンドリュー・ボーガットは、同胞の後輩に厳しいコメントを残している。 シモンズは今オフ、チームにトレードを要求。交渉がまとまらずにプレシーズンを迎え、トレーニングキャンプの出遅れ、さらにようやくチームに合流したあとに練習に関するドック・リバースHC(ヘッドコーチ)の指示を拒否したとして、波紋を呼んだ。 シクサーズのバスケットボール運営部代表を務めるダリル・モーリーは、「ベンは先週末、背中がこわばっていると言っていたし、コートの外では個人的な問題に対処している。我々はどちらも非常に真剣に受け止めており、ベンを手助けするためにあらゆるリソースを提供している。彼はチームメイトと話をしており、事態は非常に良い方向に向かっているようだ。我々はベンに必要なものを与え、できる限り早く試合に出られるようにするつもりだ」と語り、メンタルケアに協力する意向を示した。 そんな25歳のシモンズに関して、2005年のNBAドラフト全体1位指名で、15年にゴールデンステイト・ウォリアーズでリーグ優勝を経験したボーガットが、『Triple M’s ‘Rush Hour WA’』で厳しい見解を示した。 「ダリル・モーリー(GM)のコメントにより、フィリー(シクサーズ)はレバレッジ(目的を達成するための力)を失わないようにするチェスゲームになった。彼は必要に応じて、(シモンズの契約が満了する2024-25シーズン終了後まで)4年間待つことになるだろう。私はまったく信じていないが、彼はレバレッジを得ようとしている」 「シモンズは何もしていない。彼が40分間のトレーニングでメニューと消化せず、ずっと同じ場所に立っていただけだという噂もある。賢い策略だ。彼は罰金を科されていたしね。シクサーズは彼を自宅に強制送還するなら、給料を支払わなければいけないと思う」 シモンズは25歳と伸び盛り。選手としてプレイしておくべきだと、ボーガットは持論を展開している。 「プレイに戻るなら3~4週間かかる。魅力的な選手だけど、家族、エージェント、マネージャー周囲にいる人間たちが間違ったアドバイスをしていると思う。非常に残念だ。君はまだ20代半ばだから、ちゃんとキャリアをまっとうしろとアドバイスしたい。それは誰にとっても良くない。ベンにとっても最悪だ。彼が心を入れ替えることを願っている」 果たして、“先輩”ボーガットの声はシモンズへ届くだろうか。