今オフ、カイル・ラウリーは2012年から9シーズンにわたって在籍したトロント・ラプターズを離れ、マイアミ・ヒートへの移籍を決断した。経験豊富な司令塔には多くのチームが秋波を送ったというなか、フロリダ行きを決めた理由をCJ・マッカラム(ポートランド・トレイルブレイザーズ)のポッドキャスト番組『Pull Up Podcast』で明かしている。 「自分にとって、優勝するかしないかだけなんだ。マイアミは優勝を目指していると感じた。仲の良いジミー・バトラーもいるし、マイアミの目標は優勝なんだよ」 ラウリーは2019年にラプターズで優勝を成し遂げているが、昨季はプレイオフを逃している。わずか2年前に喜びを分かち合った優勝メンバーの多くは、すでに他チームへ移籍してしまった。ラウリーは「彼らはタンクをしようとしているわけではない。ただメンバーが若返って、彼らにチームをリードさせようという感じになっていたんだ」と、ラプターズが再建のフェーズにあると感じていたようだ。 そんななか35歳のベテランが愛着のあるトロントを約10年ぶりに離れる決断をしたのは、「チャンピオンシップを勝ち取るため」と断言する。 「チャンピオンシップのためにプレイしていないのなら、いったいい何のためにプレイしているというんだ? 王者になるためにはどこに行けばいいのか、それがフリーエージェントで唯一考えたことだった」 1年前のファイナリストだったヒートだが、昨季のプレイオフでミルウォーキー・バックスに1回戦でスウィープ負けを喫している。頂点の景色を知るラウリーは、ヒートが2013年以来の優勝を成し遂げるキーマンとなれるか。