今オフ、トレードの噂が絶えなかったフィラデルフィア・76ersのベン・シモンズが、他チームへの移籍希望を76ersの首脳陣へ伝えたようだ。『Philadelphia Inquirer』のキース・ポンペイ記者が報じている。 ポンペイ記者は複数の関係者から仕入れた情報として、先週にロサンゼルスで行なわれたミーティングでシモンズは、チームの共同経営者であるジョシュ・ハリス、バスケットボール部門代表のダリル・モーリー、エルトン・ブランドGM(ジェネラルマネージャー)、そしてドック・リバースHC(ヘッドコーチ)に対して、チームに残りたくない旨、そしてトレーニングキャンプにも参加しない意向であると伝えたという。 シモンズの移籍がとりわけ騒がれるようになったのは、昨季のプレイオフで消極的なプレイを見せてからだ。アトランタ・ホークスとのカンファレンス準決勝でシモンズは、第4クォーターで放ったフィールドゴールが全7試合でわずか計3本。ダンクに行ける状況でパスを選択した場面もあった。 オールスターに3度、オールディフェンシブ1stチームに2度選出されるなどシモンズが才能あふれる選手であるのは確かながら、オフェンスでの消極的な姿に加えて大黒柱であるジョエル・エンビードとの相性も決していいとは言えず、とりわけプレイオフではそうしたマイナス面が際立ってしまっていた。リバースHCはホークスとの第7戦終了後の記者会見で、シモンズが優勝チームレベルのポイントガードとしての資質を備えているかという質問に対して「今はまだその答えを知らない」と語っている。 今夏、76ersはシモンズの見返りとしてオールスター選手を探していると報じられていたが、納得する条件を提示されなかった。そんななか、シモンズのトレード要求が明らかになったことで、76ersがより取引先を探すことが難しくなってしまったのは否めない。さらに、シモンズはカリフォルニアのチームへの移籍を望んているとも伝えられている。 トレーニングキャンプまで約1か月。シモンズと76ers双方が納得できる解決策を見出すことはできるか。