7月25日(日)、アメリカ代表がオリンピック初戦でフランス代表に敗れたというトピックはバスケットボール界に大きな衝撃を与えた。そんななか、1992年のバルセロナ五輪でアメリカ代表、通称“ドリームチーム”の一員として金メダル獲得に貢献し、現在は母校ジョージタウン大でヘッドコーチを務める殿堂入りセンターのパトリック・ユーイングが、試合前にアメリカ代表を危惧する発言をしていた。その理由のひとつに、自分たちが活躍したドリームチームの存在を挙げているのだ。 ユーイングは『ニューヨーク・ポスト』のメールインタビューで、「コーチ・ポポビッチとチームUSAを応援している」とした上で、「新型コロナウイルスの健康・安全プロトコルで選手を失ったりと不運な状況が続いている。それに(1992年の)ドリームチームの存在が彼らのプレイを難しくしてしまっている部分がある。今の選手たちは私たちを尊敬し、私たちが他の国を圧倒するところを見て育った。しかしあれ以来、他の国が(アメリカに)追いついてきたんだ」と回答している。 世界のレベルが上がったことでNBAでは一気に国際化が進んだ。ユーイングも「現代NBAのトップ選手の中には、アメリカ国外から来ている選手もいるが、当時はそうではなかったんだ」と当時と現代の変化を認める。 なお、ユーイングはドリームチーム時代の思い出として、試合ではなく練習での時間を挙げている。「偉大な選手たちを相手に練習していたんだ。全員が毎日一生懸命取り組んでいた。あれは最高だったし、忘れられないよ。それにラリー・バード、クリス・マリンとの間に友情も築くこともできた。決して忘れられない思い出だ」と振り返った。