NBAはオールスター後の第1週を終え、2週目に突入している。『NBA.com』のマイケル・C・ライト記者は、後半戦初となるMVP候補ランキングを実施。デンバー・ナゲッツのニコラ・ヨキッチが1位に浮上した。 前回1位だったフィラデルフィア・76ers(以下、シクサーズ)のジョエル・エンビードは、再開初戦となった日本時間3月13日(現地12日)のワシントン・ウィザーズ戦で左膝を負傷。膝の骨挫傷により最低2週間の欠場と診断され、当該期間に1試合しか出場していないため、5位に後退した。 シクサーズのドック・リバースHC(ヘッドコーチ)は、「彼は多くの人が思ったほど悪い状態でなかったことを喜んでいた。(手術は必要なく)リハビリだけを行えばいいと分かったので、我々は持っているプランを進めている」と、長期離脱にならないことを示唆している。ただ、エンビードが今後さらに7試合を欠場すると、全72試合のうち最大55試合の出場(出場率76.4%)で終了。1978年のビル・ウォルトンを除き、出場率80%未満でMVPに輝いた選手がいないのは、エンビードの置かれた状況の難しさを物語っている。 逆に、トップに立ったのが同じセンターのヨキッチだ。3月18日(同17日)のシャーロット・ホーネッツ戦で今季10回目のトリプルダブルを達成。今季40試合中リーグトップの36試合でダブルダブルを記録し、ディケンベ・ムトンボを抜いてフランチャイズ記録(228回)を更新した。平均得点(26.9)、リバウンド(11.1)、アシスト(8.6)と主要3部門でキャリアハイペース。チームとともに勢いを維持できるかが鍵になりそうだ。 2位には、4位から浮上したポートランド・トレイルブレイザーズのデイミアン・リラードがランクイン。3月17日(同16日)のニューオーリンズ・ペリカンズ戦では自身12回目の50得点を挙げ、第4クォーターに一時17点ビハインドを負った状況から逆転勝利を飾る立役者となった。ライト記者は、「人々はデイムタイムが本物であることにようやく気づくだろう」と綴っている。 そのほかでは、オールスター明けから3試合連続でトリプルダブルを達成したミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンボが、圏外の7位から3位へ浮上。ロサンゼルス・レイカーズのレブロン・ジェームズは、36歳で2日連続トリプルダブルという最年長記録を打ち立て、通算出場試合数(1305)で歴代20位に上がるなど奮闘しているが、一つ順位を落として4位となった。