ロサンゼルス・クリッパーズはカワイ・レナードとポール・ジョージの二枚看板を擁する一方、純粋なプレイメーカーの不在が課題とされてきた。日本時間3月26日(現地25日)にトレード最終期限を迎えるなかで、ニューオーリンズ・ペリカンズの23歳ロンゾ・ボール獲得を視野に入れているという。 クリッパーズはレナードとジョージのデュオが平均20得点以上を挙げ、ここまでウェスタン・カンファレンス4位(26勝16敗)につける。ただ、先発ポイントガードのパトリック・ベバリーは守備職人タイプで、レジー・ジャクソンやルー・ウィリアムズもスコアリングを得意とする選手。チーム内には純粋なプレイメーカーがいないため、ポストシーズンを勝ち抜くうえでは不安が残る。『ニューヨーク・タイムズ』のマーク・ステイン記者は、クリッパーズがトレード最終期限前に動きを見せると推察している。 「情報筋によると、クリッパーズはプレーメイク力のアップグレードを必要としている。トレードデッドラインまでに、ニューオーリンズのロンゾ・ボールを獲得するためのトレードルートを模索している。ドラフトピックの制限により、3チームないしはそれ以上の大型取引になる可能性がある」 NBA4年目のロンゾ・ボールは、開幕前に契約延長が合意に至らず、シーズン終了後に制限付きFA(フリーエージェント)となる。『CBSスポーツ』のブラッド・ボトキン記者によれば、ニューヨーク・ニックスもFA市場での獲得を検討しているという。 ロンゾ・ボールは今季38試合に出場して平均14.2得点、4.2リバウンド、5.6アシスト、1.3スティールをマーク。しかし、ブランドン・イングラムやエリック・ブレッドソーも組み立てに加わるため、絶対的な存在ではない。父親のラバー・ボールは、「ロンゾはニューオーリンズには残留できない。彼はプレイメーカーだ。なぜ3ポイントを打てる守備のスペシャリストにようとするのか理解できない」と、スタン・ヴァン・ガンディHC(ヘッドコーチ)の起用法に苦言を呈している。 果たして、クリッパーズは頼れる司令塔の獲得に成功できるだろうか。