日本時間3月15日(現地14日)午前5時、カリフォルニア州サンフランシスコのチェイス・センターでゴールデンステイト・ウォリアーズ(19勝19敗)とユタ・ジャズ(28勝9敗)が対戦する。この一戦では、当日33歳の誕生日を迎えるステフィン・カリーが、リーグ首位に君臨するジャズに対してどのようなプレイをするのかに注目したい。 カリーにとって左手の骨折によりわずか5試合の出場にとどまり、平均20.8得点に終わった2019-20シーズンは苦しい1年だった。カリーが本来の支配的なプレイを取り戻せるかどうかは2020-21シーズンのNBAにおける最大のキーポイントの一つだったが、依然として自身がリーグ最高峰の選手であることをカリーはコート上で証明している。 これまでの36試合でリーグ4位の平均29.3得点、5.4リバウンド、6.2アシスト、1.3スティール、フィールドゴール成功率47.5%、3ポイント成功率40.6%、フリースロー成功率93.0%を記録。史上初の満票でシーズンMVPに輝くなど、カリーのキャリアの中で最高のシーズンと言われる2015-16シーズン以来、自身2度目の平均30得点超えも視野に入れている。今季は1月4日(同3日)のポートランド・トレイルブレイザーズ戦でキャリアハイの62得点、2月7日(同6日)のダラス・マーベリックス戦で57得点を叩き出したカリー。衰えるどころか進化を続ける大黒柱には、スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)も「毎年ステフは何か新しいことを学んでいる。12年間で様々なことを経験し、相手の守備に関する彼の知識レベルは過去最高だと思う」と目を見張る。
今季のウォリアーズのロスターが若手中心で編成されるなか、相棒のクレイ・トンプソンは右足アキレス腱断裂でシーズン全休。自身に対するマークが厳しくなっているカリーだが、「(実力を)証明する必要はないが、達成したいことはたくさんある」とモチベーションは高い。 しかし、リーグトップをひた走るジャズは一筋縄でいく相手ではない。全30チーム中唯一オフェンシブ・レイティングとディフェンシブ・レイティングでトップ5入りと攻守のバランスに優れ、6人が平均2桁得点を記録するなど安定感も抜群。現在今季ワーストの4連敗中と下降線を辿るウォリアーズにとって最悪の対戦相手だ。前回対戦ではカリーは24得点、7リバウンド、7アシストとマルチに活躍したが、チームは19点差での大敗を喫している。 とはいえジャズも完全無欠のチームではない。どちらかといえば守り勝つことを得意にしており、120失点以上を喫した試合は2勝5敗と苦戦。反対にウォリアーズは120得点以上挙げた試合で10勝2敗と高い勝率を誇る。カリーのリードの下、点の取り合いに持ち込めれば勝つチャンスは大いにあるだけに、エースの大爆発により一層の期待が懸かる。 過去のバースデーゲームでは3勝2敗と勝ち越しているカリーだが、ジャズの堅守をかい潜り、チームの悪い流れを断ち切ることができるのか。衰え知らずの33歳のプレイから目が離せない。