先日、サクラメント・キングスとミルウォーキー・バックスとの間でボグダン・ボグダノビッチのサイン&トレードが合意に至ったと報じられたが、どうやら雲行きが怪しくなってきたようだ。 トレード交渉が解禁された11月16日(日本時間17日)に『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者が報じた内容によると、キングスは、今オフに制限付きFA(フリーエージェント)になるボグダノビッチをミルウォーキー・バックスにサイン&トレードし、その見返りとしてバックスからドンテ・ディビンチェンゾ、DJ・ウィルソン、アーサン・イリヤソバを獲得する方向で合意に至ったとされていた。 このトレードが成立すれば、バックスは、同じく16日にトレードが合意に至ったとされるドリュー・ホリデーと、ボグダノビッチ、クリス・ミドルトン、ヤニス・アデトクンボ、ブルック・ロペスという強力な先発ラインナップを形成することになる。 しかし、18日(同19日)になって『The Athletic』のサム・アミック記者が「ボグダノビッチはまだサイン&トレードに合意していないため、バックスとのトレードが成立しない可能性が出てきた」と報じたことで、状況が一変した。 サイン&トレードは、まずチームがFAになる選手に契約を提示し、選手がその契約にサインすることが大前提としてある。しかし、今回の交渉では、キングスとバックスがその過程を飛ばして話を進めていたようだ。アミック記者は「現状、このトレードはボグダノビッチが求めているものではないようだ。バックスはどうにかトレードが成立することを期待しているが、これまでの兆候はボグダノビッチが別の場所に行くことを示している」と伝えている。 シュータータイプのスコアラーとして知られるボグダノビッチは、NBA3年目の昨季にキャリアハイの平均15.1得点を記録。ウォジナロウスキー記者によれば、ボグダノビッチ本人は、20日(同21日)にスタートするFA市場で他チームからより良い契約オファーが提示されるかどうかを確かめるつもりだという。 暗礁に乗り上げたこのトレードは無事成立するのか。今後のボグダノビッチの動向に注目が集まる。