マイケル・ジョーダン、“ネクスト探し”の風潮に警鐘「もう1人のマイケル・ジョーダンは決して生まれない」

レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)が昨季ロサンゼルス・レイカーズを10年ぶり通算17回目の優勝に導き、自身4度目のリーグタイトルを手にしたことで、マイケル・ジョーダンとの“史上最高の選手”を巡る議論は盛り上がりを見せている。コービー・ブライアントやジェームズは、ジョーダンの後継者として期待され、常に比較されてきたが、ジョーダンはフェアではないとの見解を示した。 今年4~5月にジョーダン率いるシカゴ・ブルズが最後に優勝した1997-98シーズンを追ったドキュメンタリー番組『ザ・ラストダンス』が公開され、大きな反響を呼んだ。11月9日(日本時間10日)に特別期間限定のブルーレイギフトセットが発売されたなかで、本編に収録されなかった未公開映像が紹介され、『Fan Sided』が動画の一部を紹介した。 すでに2度目の現役引退を決めている1998年6月に収録されたインタビューで、「ネクスト・ジョーダン」について問われると、“本家”のジョーダンはこのように答えている。 「フェアではないが、それが測定標準だ。俺がリーグに入ってきた時、それはドクターJ(ジュリアス・アービング)だった。でも、もう1人のマイケル・ジョーダンは決して生まれない。それはドクターJ、マジック・ジョンソン、ラリー・バードに関しても同じだ。今は、コービー・ブライアント、グラント・ヒル、アンファニー・ハーダウェイらがいる。彼らは似ている部分はあるかもしれないが、最高のバスケットボール選手になれる特性を示さないといけない」 ジョーダンは比較や後継者を探し求める行動を“世の常”と理解しつつも、自身を含めてまったく同じ存在は生まれることはないと警鐘を鳴らした。 「リーグがどう宣伝しても、消費者やファンを騙せない。ネクスト〇〇と呼ばれる選手は、リーグが用意したその肩書きに追いつかなければいけなくなる。それだけに、信頼性を失うという意味では、売り文句は危険だ」 今回のメッセージは12年前に発せたれたものだが、“神様”からの一言はバスケットボール界やファンに一石を投じることになるかもしれない。

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