ミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンボは、2019-20シーズンに史上12人目となる2年連続シーズンMVPに輝き、リーグ屈指のスーパースターとして君臨している。現代指折りのオールラウンダーだが、NBAキャリア13年を誇るコーリー・ブリューワー(サクラメント・キングス)は、“アンストッパブルな存在”になるためにはプレイを進化させる必要があると主張した。 2013年のドラフト1巡目15位でNBA入りしたアデトクンボは、ルーキーイヤーこそ平均6.8得点、4.4リバウンド、1.9アシストとベンチ要員だったが、2年目からレギュラーに定着。初めて平均20得点台に乗せた2016-17シーズンにはオールスター初出場も果たし、今ではリバウンドやゲームメイクでもチームを牽引している。 ただ、2019-20シーズンはプレイオフでカンファレンス準決勝敗退と、プロ7年間でいまだNBAファイナルには到達できていない。ダラス・マーベリックス時代の2011年に優勝を経験し、ミネソタ・ティンバーウルブズに在籍した2013-14シーズンには長い腕を生かした1対1のディフェンスを武器に、リーグ6位の平均1.9スティールを記録したブリューワーは、『BasketballNews.com』に寄稿したコラムでアデトクンボについて言及している。 「ヤニスはタフだ。彼はまだ(25歳と)若く、プレイするたびにより良い選手になって、自分のゲームにバリエーションを加えている。ウェイトと筋肉をつけてから、ペイントに入ったらほとんど止められなくなった。ルーキーの頃、彼はまだ線が細かった。それからハードに練習して自信をつけた。自信はバスケットボールですごく重要だ。がむしゃらに鍛錬を積み、自信をつけたら成功する。それが、ヤニスがヤニスになれた理由だ」 このようにアデトクンボを称賛する一方で、さらなる進化を果たすうえでシュート力アップは必須だとブリューワーは唱えている。 「彼はポストプレイも良くなっていて、ゴールへのアタックは難しいことじゃない。ただ、ジャンパーを習得する必要がある。優れたジャンプシューターだったら、文字通りもう守れない。もし私がディフェンスをするとしたら、ジャンプショットを打たせる。彼との間に距離を取るけど、フルスピードでドライブさせてしまうことになるから、あまりスペースは空けられない。だから、タフなジャンプショットを撃たせる距離に近づく。それが今のヤニスを守る方法だ。でも、彼は本当にハードに練習している1人だから、進化を続けるだろう。3年後にはスカウティングレポートはまったく違うものになっているはずだ。ヤニスがジャンプショットを習得したら、もうヤバいよ」 アデトクンボがロングジャンパーもマスターしたら平均30得点も可能で、対戦相手にとっていっそう脅威の存在となりそうだ。