ブルックリン・ネッツは8月23日(日本時間24日)に行われたトロント・ラプターズとのプレイオフ1回戦第4戦を122対150で落とし、シリーズ4連敗でシーズン終了となった。 チームは3月8日(日本時間9日)に電撃退任したケニー・アトキンソン前HC(ヘッドコーチ)に代わってジャック・ボーン暫定HCが指揮を執ってきたが、シーズン中断前のレギュラーシーズンとシーディングゲームの計10試合で7勝3敗と好成績を残したことで、大きく評価を上げたようだ。
『ESPN』のジャッキー・マクミューラン記者によると、主力のトーリアン・プリンス、ディアンドレ・ジョーダン、スペンサー・ディンウィディーらも欠く状況のなか、シーズン再開後のシーディングゲームで好勝率を記録したボーン暫定HCの手腕に球団関係者も注目しているようだ。ショーン・マークスGM(ゼネラルマネージャー)は、ボーン暫定HCを正式なHCに昇格させることを真剣に考えているという。 その一方で、昨オフに獲得したスーパースターのケビン・デュラント(右足アキレス腱断裂によりシーズン全休)とカイリー・アービング(右肩の怪我により2月上旬に離脱)は、次期HCの候補として、ロサンゼルス・クリッパーズのタロン・ルーAC(アシスタントコーチ)と、サンアントニオ・スパーズのグレッグ・ポポビッチHCの名前を挙げているようだと、マクミューラン記者は伝えている。 スパーズで優勝5回を経験し、最優秀監督にも3回輝いているポポビッチHCはリーグで最も尊敬を集める指揮官の1人だが、いくらビッグネームのデュラントとアービングの頼みといえども、1996年から指揮を執るスパーズを離れることは考え辛い。 ルーACはクリーブランド・キャバリアーズのHC時代に1度優勝しているが、その時にレブロン・ジェームズ(現ロサンゼルス・レイカーズ)とともにチームを引っ張ったのがアービングだった。アービングと良好な関係にあり、若手選手からの人望も厚いため、若いネッツの指揮官には適任かもしれない。 しかし、『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者によると、ルーACはフィラデルフィア・76ersの次期HC候補の筆頭に挙げられているという。 現時点ではボーンHCが来季の正式なHCになることが濃厚だが、選手が大きな力を持つ現在のNBAでは急転直下の電撃就任劇もあるかもしれない。