【Legend Story】レイ・アレン~歴代最高級のピュアシューター~『NBA情報局 DAILY9』にて配信中

バックスでNBAデビュー、1年目から活躍

運命を変える一投。その一投を決めるために、彼はそこにいた――。数々のクラッチシュートを決め、神の如く運命を変えてきたピュアシューター。ジーザス、レイ・アレン。 レイ・アレンは1975年、カリフォルニア州マーセドに5人兄弟の3番目として生まれる。幼い頃から身体能力が高く、どんなスポーツでも優れた結果を残していたが、特にのめり込んだのがバスケットボールだった。 コネチカット大に進学すると、オール・アメリカンに選ばれる活躍を見せ、一気にNBAドラフト候補へ。そして1996年、ドラフト全体5位でミネソタ・ティンバーウルブズから指名され、直後のトレードを経てミルウォーキー・バックスでNBAデビューを飾る。 1年目から先発を任されたアレンは、鋭いドライブからのカットインや、チームメイトへの指示、時折見せる豪快なダンクなど、バックコートプレイヤーとして非常に高い能力を発揮した。 中でも代名詞となっているのが、ロングシュートだ。ボールを受け取ってからシュートまでの動作がずば抜けて速く、ディフェンスが追いつけない。これこそがアレンの特別な能力である。 2001年、オールスターの3ポイントコンテストでも優勝を勝ち取るなど、リーグを代表するシューターとなり、人気を博した。ちなみに、彼の有名な愛称の一つ“ジーザス・シャトルズワース”は、スパイク・リー監督の映画「ラスト・ゲーム」に出演した際の役名である。

「ラスト・ゲーム」で共演したデンゼル・ワシントンとともに

名門セルティックスでビッグ3を形成

2002-03シーズン途中でシアトル・スーパーソニックスへ移籍。平均20得点を超える成績をマークし、リーグを代表するスコアラーとしても名を馳せた。そして2007年、大きな転機が――。名門ボストン・セルティックスへの移籍だ。 同時期にリーグを代表するパワーフォワード、ケビン・ガーネットも加入。生え抜きのエース、ポール・ピアースと共に強力なトリオが誕生した。3人のスーパースターによる「ビッグ3」はリーグを席巻。チームはそのシーズントップの勝率をマークすると、プレイオフでも勝ち進み、アレンにとって初のNBAファイナルに進出。相手は最大のライバル、レイカーズだった。 ここでアレンは3ポイントを52.4%の高確率で沈めるなどチームに貢献。セルティックスにとって22年ぶり、そしてアレンにとって悲願の優勝を成し遂げた。その後、セルティックスで5シーズンにわたりプレーしたアレンは、2012年、ヒートに移籍する。当時ヒートには、レブロン・ジェームズ、ドウェイン・ウェイド、クリス・ボッシュという最強のビッグ3が在籍していた。 以前と比べてプレイタイムこそ少なくなったが、3ポイントのスペシャリストとして存在感を見せ続けた。 そして、彼でなければ成し遂げられない、運命の瞬間がやって来る――。

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