ヒューストン・ロケッツはジェームズ・ハーデンとラッセル・ウェストブルックの二枚看板を擁し、強豪ひしめくウェスタン・カンファレンスで上位争いを繰り広げている。かつてオクラホマシティ・サンダーで同僚だったスター同士が今季8年ぶりに共闘することになったが、チームに対するアプローチは2人それぞれ異なることをダリル・モーリーGM(ゼネラルマネージャー)が明かしている。 ロケッツは今季開幕前、クリス・ポール(現サンダー)とドラフト指名権を放出してウェストブルックをトレードで獲得。ハーデンがリーグ1位の平均34.9得点、6.3リバウンド、7.4アシスト、ウェストブルックが平均27.5得点、7.9リバウンド、7.1アシストと強力なスコアリングデュオを形成している。スターの共存はお互いのプライドが交錯して時に衝突を招くケースもあるが、かつて同僚だった2人は旧知の仲でもあるため、ここまで不協和音が生じることなくシーズン終盤を迎えている。 モーリーGMは3月3日(日本時間4日)に『Fox Sports 1』の『First Things First』に出演。ロケッツのチーム作りにおける“戦略”について語った。 「我々はスーパースターたちと密接なハーモニーを奏でていきたいと考えている。それが、選手たちがヒューストンでプレイしたいと思う理由だ。素晴らしい街、長年勝ち続けてきた伝統に加えて、時間の経過とともに良いチームになってきた。リーグのスター選手たちは、ここ(ロケッツ)が来るべき場所だと理解している。我々が(所属する)選手たちとしっかりとしたパートナーシップを築いているからだ」 2007年からロケッツのGM職に就き、数々のスターを見てきたモーリーGMは、ハーデンはウェストブルックよりも組織の決定について自分の意見を述べるタイプだと明かしている。 「私の意見としては、ジェームズは会話に参加するのが好きだ。対するラスは純粋にプレイするのが好きで、会話はそこまで多くない。彼(ウェストブルック)はコートに出て、バスケットボールで対戦相手を負かしたいんだ。コーチ・ダントーニがやっていることを信頼しているし、我々がやっていることも信頼してくれている。ジェームズも同様だけど、ジェームズはより多くの会話をすることを望むんだ」 また、モーリーGMはウェストブルックが苦手な3ポイントを控え、チームプレイに徹している点を高く評価している。 「彼はスマートだ。オープンかどうかしっかり見ている。ラスは情熱とエナジーでプレイする選手。彼を愛せないはずがない。正直に言えば、彼がオクラホマシティにいた時は憎かったよ」 ハーデンとウェストブルックのコンビは、ロケッツを1994-95シーズン以来のリーグ優勝へ導けるか。