ロサンゼルス・クリッパーズのカワイ・レナードは、NBA歴代トップの勝率(75.3%/387勝127敗 ※最低250試合以上出場の選手が対象)を誇り、史上初めて東西のチームでファイナルMVPに輝くなど、トップスターの地位を築いている。稀代のオールラウンダーを止めるのは至難の業だが、昨季まで8年間、同じチームでプレイしていたダニー・グリーン(ロサンゼルス・レイカーズ)が“レナード対策”について語った。 2011年のドラフト1巡目15位で指名されたレナードは、サンアントニオ・スパーズでNBAキャリアをスタート。名将グレッグ・ポポビッチHC(ヘッドコーチ)の下、大きな手と長いウィングスパンを生かした守備で頭角を現した。2015年、16年には2年連続で最優秀守備選手賞に輝いているが、ティム・ダンカン、トニー・パーカー、マヌ・ジノビリの衰えとともに、徐々に攻撃での役割が増加。2016-17シーズンには平均25.5得点、ラプターズで初優勝を果たした昨季はキャリアハイの平均26.6得点を記録している。 2月16日(日本時間17日)のNBAオールスターでも3ポイント8本を含む30得点を叩き出し、「コービー・ブライアント・MVPアウォード」の初代受賞者となったのは記憶に新しい。ポール・ジョージとともにクリッパーズの二枚看板を担うレナードをいかに止めるかは、対戦相手にとって最重要課題だが、『Heavy.com』のブランドン・スクープB・ロビンソン記者が“レナードを最も知る人物”に対策法を聞いている。 その質問に答えたのがグリーンだ。3ポイントとディフェンスの職人として鳴らすベテランは、レナードがプロ入りした2011-12シーズンから昨季までの8年間、チームメイトとして共闘。2014年にスパーズ、2019年にラプターズで優勝の喜びを分かち合っている。 「俺たちはみんな、彼(レナード)の強みを知っていて、何ができるかを理解している。自分のスポットに行かせず、リズムをつかませないように制限する。そして攻撃的にプレイさせ、コート上でスクリーンとロールアウトをさせる。良い動きをさせるんだ」 グリーンによれば、得意のプレイエリアに入らせず、スクリーンを含めてフィジカル的に消耗させてリズムをつかませないことが鍵だという。 首位レイカーズと3位クリッパーズは3月8日(日本時間9日)と4月9日(同10日)に対戦予定。さらに、プレイオフで勝ち上がれば再び激突する見込みで、レイカーズがどのように“レナード封じ”を講じるのか見ものだ。