デトロイト・ピストンズのデリック・ローズは近年、各チームを渡り歩くジャーニーマン化しているが、両膝に大怪我を負う前はシカゴ・ブルズのフランチャイズプレイヤーだった。『PIPPEN AIN’T EASY』のアンドリュー・ミラー記者は「シカゴ・ブルズ:デリック・ローズ帰還がグッドアイデアな3つの理由」と題し、元MVPの再獲得を呼び掛ける記事を展開している。 2008年のドラフト1巡目1位指名でNBA入りしたローズ。新人王を獲得し、3年目の2010-11シーズンには平均25.0得点、4.1リバウンド、7.7アシストの好成績で史上最年少の22歳6カ月でシーズンMVPに輝き、順風満帆なキャリアを歩むかと思われた。 しかし、翌シーズンに左膝前十字靭帯を断裂すると、2013-14シーズンには右膝半月板断裂。2015年、17年にも半月板を断裂するなど故障に泣かされ、ブルズ退団後はニューヨーク・ニックス、クリーブランド・キャバリアーズ、ミネソタ・ティンバーウルブズと各チームを渡り歩いてきた。 ピストンズに加入した今季は休息を挟みつつ、ここまで45試合に出場して平均18.2得点、5.8アシストを記録。かつてのアクロバティックなプレイスタイルとは異なるものの、復活を印象づけている。故郷シカゴで開催されたオールスターのスキルズチャレンジに出場予定だったが、負傷のため辞退。凱旋はお預けとなったが、ミラー記者はブルズがローズを再獲得するべきだと考える要素を3つ挙げている。 1. 過去2年の復調 2. コビー・ホワイトの教育係 3. ベンチの得点力強化 ローズは昨季ウルブズでも平均18.0得点を挙げており、この2年は一定のレベルをキープ。Player Efficiency Rating(効率指標)も「20」を超え、スターター、ベンチスタートにかかわらず、攻撃を活性化している。セカンドユニットの得点力をアップさせ、新人PGコビー・ホワイトを育てる観点からも、「今のローズに手を差し伸べるのはいいことだ」と主張している。 「ピストンズと契約後、ロールプレイヤーとして輝きを取り戻し、オールスター選出を巡る議論も交わされたくらいだった。ピストンズとの契約が切れる2020-21シーズン後、ブルズに戻ることを考えているかという問いに『シーズンが終わった後はどんなことにもオープンだ』と答えている」 次にフリーエージェントとなる時には32歳を迎えているローズだが、果たしてブルズ復帰のシナリオは実現するのだろうか。