ロサンゼルス・レイカーズは現地1月31日、フランチャイズの英雄コービー・ブライアントが同26日にヘリコプター墜落事故で亡くなってから初めての公式戦を迎えた。それぞれが特別な心境で“追悼ゲーム”に臨んだなか、アンソニー・デイビスも例に違わずナーバスになっていたという。 今季ニューオーリンズ・ペリカンズから大型トレードで加入したデイビスは、レブロン・ジェームズと並ぶ大黒柱として、平均26.7得点、9.3リバウンド、3.3アシストをマーク。31日の本拠地ポートランド・トレイルブレイザーズ戦でもチームトップの37得点、15リバウンド、6アシスト、5ブロックと孤軍奮闘したが、48得点と爆発したデイミアン・リラード率いるブレイザーズに119-127で敗れた。 『Clutchpoints.com』のライアン・ウォード記者によれば、デイビスは試合後、「ナーバスになっていた」とブレイザーズ戦当日のエピソードを明かしたという。 「正直なところ、僕ら全員にとってエモーショナルな試合だった。彼(コービー)が誇りに思ってくれるように、ベストを尽くしたかった。(コービーが亡くなって)最初のゲームで感情的になるのは分かっていたけど、できる限りハードにプレイした。それが、彼が臨むことだと分かっていたからね」 そんなデイビスは、試合に臨むにあたって“大事なもの”を忘れていたと明かしている。 「試合前、ユニフォームを着るのを忘れていたんだ。試合の時間だと呼ばれて、ウォームアップ用のTシャツを脱ごうとしていた。そしたら、(ユニフォームではなく)下に白いシャツを着ていた」 コーチから「何をしているんだ」と言われ、ユニフォームを忘れてしまったと囁いたという。その後、ベンチで座っている間にスタッフが取りに行き、事なきを得たようだ。 オールスター出場6回を果たすなど、若くしてリーグのスーパースターとして君臨してきたデイビスでさえも、コービーの追悼ゲームでは普段のクールさを失うほどナーバスになっていたことは想像に難くない。2012年のロンドン五輪でチームUSAの一員としてコービーと共闘するなど、大きな影響を受けたデイビスは、英雄が残した伝説と遺産を受け継いでいく。