ポートランド・トレイルブレイザーズのユスフ・ヌルキッチは、デンバー・ナゲッツに在籍していた3年前まで、ただひたすらに自分の価値を認めてもらうためにプレイしていた。しかし、2017年にブレイザーズに移籍してデイミアン・リラードに出会ったことで、ヌルキッチの「バスケットボール観」はガラリと変わったそうだ。 ヌルキッチとリラードの関係について、『Clutchpoints.com』のブルーノ・マンリケ記者は以下のようにまとめている。 ヌルキッチは、自分のバスケットボール人生の転機となったリラードとの出会いに、一生感謝するはずだ。『The Athletic』のジェイソン・クイック記者のインタビューで「ブレイザーズに来た時、俺は人生で最悪の状態だった。バスケットボールの面でも、私生活の面でもね。当時は、全てが悪い方向に向かっていたんだ。NBAで自分の力を証明するためだけにプレイしていた。俺にはその価値があると思っていたからね。そんな時、デイム(リラード)に出会った。彼は『お前がやりたいことはそれなんだな。じゃあその通りにやってみろ』と、アドバイスしてくれたんだ。そのアドバイスは、俺の人生にとって最も大きな出来事になった。特にバスケットボールの面でね。彼との出会いは、俺のバスケットボール人生にとって最も大きな出来事だ」と語っている。 リラードとヌルキッチの師弟関係は、すぐに親友同士の関係にも発展した。人を寄せ付けないタイプのヌルキッチにとって、これはとても珍しいことだ。 ヌルキッチと親友関係になったことについて、リラードは「俺はヌルキッチのためではなくチームのために指示や意見を出している。彼がそのことに気付いたことで、俺たちの親友関係は更に深まった。俺たちは頻繁に会話するようになり、彼は俺の家に来るようになった。すると、俺たちのコート上での関係はさらに高いレベルに上がったんだ。そのおかげで、俺は試合中に彼に向かって『何やってるんだ! ボールを回せ! 変なパスを出すな!』と叫ぶことができるようになったんだ」とコメントしている。 2014年のNBAドラフト1巡目全体16位指名でNBA入りし、これまでのキャリア通算310試合で1試合平均11.6得点、8リバウンド、1.9アシストを記録しているヌルキッチは、昨年3月の試合中に負った大怪我からの復帰を目指している。再びヌルキッチとリラードのコンビネーションを見ることを、ファンは心待ちにしている。