1972-73シーズン終了後、当時のNBAの歴代最多得点記録を持っていたウィルト・チェンバレンが引退を決意した。その後、カリーム・アブドゥル・ジャバー、マイケル・ジョーダン、カール・マローン、コービー・ブライアントらがチェンバレンの記録を越えていった。そして今シーズン、新たに2人の選手がチェンバレンの記録を越えようとしている。その2選手とは、言うまでもなくレブロン・ジェームズとダーク・ノビツキーのことだ。長年リーグでプレーしている彼らは、得点以外にも様々な記録を打ちたてようとしている。 2018-19シーズン中に達成されそうな個人記録は、以下の通りだ。 レブロン・ジェームズ・得点:プロ入り16シーズン目を迎えるジェームズは、これまでに31038得点しており、現在はNBAの歴代総得点ランキングの7位にランクしている。彼は、今シーズン中にノビツキー(6位)、チェンバレン(5位)、ジョーダン(4位)の記録を越える可能性が高い。彼は4位のジョーダンに1254得点差をつけられているが、彼のキャリア通算平均得点(27.2得点)から考えると、おそらく今シーズンの46試合目ぐらいでジョーダンを抜くことができそうだ。・アシスト:ジェームズは、あと317アシストでNBA歴代総アシスト記録10位のアンドレ・ミラーを抜くことができる。ジェームズのキャリア通算平均アシスト数(7.2アシスト)から考えると、おそらく今シーズンの45試合目ぐらいでミラーの記録を抜くことができるだろう。・フィールドゴール成功数:ジェームズは、あと51本のフィールドゴールを成功させるとNBA歴代総フィールドゴール成功数ランキング6位のシャキール・オニールを抜くことができる。また、あと440本のフィールドゴールを成功させると(彼の平均から考えると今シーズンの45試合目ぐらい)、歴代5位のブライアントの記録を抜くこともできる。 ダーク・ノビツキー・シーズン数:今シーズン、ダラス・マーベリックスで21シーズン目を迎えるノビツキーは、レイカーズで20シーズンプレーしたブライアントを抜き、1つのNBAチームでプレーした年数のNBA歴代記録1位になる。また、NBAの総プレー年数の部門でも、ロバート・パリッシュ、ケビン・ウィリス、ケビン・ガーネットらと並んでNBA歴代1位にランクすることになる。(同じくビンス・カーターも21シーズン目で並ぶ。)・得点:現在、NBAの歴代総得点ランキングの6位にランクしているノビツキーは、あと233得点するとチェンバレンを抜いて5位にランクアップすることができる。(ジェームズは、ノビツキーを150得点差で追っている。)・通算勝利数:ノビツキーは、レギュラーシーズンに899勝している。あと1勝で、彼は900勝以上したNBA史上6番目の選手となる。これまでに900勝以上を達成しているのは、アブドゥル・ジャバー(1074勝)、パリッシュ(1014勝)、ティム・ダンカン(1001勝)、ジョン・ストックトン(953勝)、カール・マローン(952勝)だ。・試合数:ノビツキーは、あと29試合でキャリア通算1500試合に到達する。この記録を達成しているのは、パリッシュ(1611試合)、アブドゥル・ジャバー(1560試合)、ストックトン(1504試合)の3人だけだ。 ビンス・カーター・シーズン数:今シーズンでキャリア21シーズン目を迎えるカーターは、パリッシュ、ウィリス、ガーネットと並んでNBA歴代総プレー年数の1位になる。(ノビツキーも1位で並ぶ見込み。)・得点:現在、NBA歴代総得点ランキングの22位にランクしているカーターは、あと132得点で通算25000得点に到達する。 ステフィン・カリー・スリーポイントシュート成功数:現在、NBA歴代スリーポイント成功数で7位にランクしているカリーは、その他の現役選手の成績次第で、今シーズン中に歴代3位にランクアップする可能性がある。カリーは、あと15本のスリーポイントシュートを成功させれば歴代6位のポール・ピアースを抜くことができる。また、彼は歴代5位のジャマール・クロフォードを24本差で追っている。 ラッセル・ウェストブルック・トリプルダブル:ウェストブルックは、あと4回トリプルダブルを成功させれば、NBA歴代通算トリプルダブル数3位のジェイソン・キッドを抜くことができる。また、彼は、歴代2位のマジック・ジョンソンまであと35回というところまで迫っている。現在の歴代上位4選手は、オスカー・ロバートソン(181回)、ジョンソン(138回)、キッド(107回)、ウェストブルック(104回)だ。 クリス・ポール・アシスト数:現在、NBAの歴代総アシスト数ランキングで9位にランクしているポールは、今シーズン中に7位にランクアップする可能性がある。彼は、あと259アシスト(彼のキャリア通算から計算すると今シーズンの27試合目ぐらい)でゲイリー・ペイトンを抜いて歴代8位にランクアップし、あと354アシスト(37試合目ぐらい)でアイザイア・トーマスを抜いて歴代7位にランクアップできる。・スティール数:現在、NBAの歴代総スティール数ランキングで12位にランクしているポールは、今シーズン中に歴代10位にランクアップする可能性がある。彼は、あと68スティールでムーキー・ブレイロックを抜いて歴代11位にランクアップし、あと78スティールでカール・マローンを抜いて歴代10位にランクアップできる。 カーメロ・アンソニー・得点:現在、NBAの歴代総得点ランキングで19位にランクしているアンソニーは、あと197得点でアレックス・イングリッシュを抜いて18位にランクアップできる。今シーズンから加入するヒューストン・ロケッツでの彼の役割次第ではあるが、彼は今シーズン中にロバートソン(12位)、ハキーム・オラジュワン(11位)を抜く可能性もある。アンソニーとロバートソンの間には、ガーネット(17位)、ピアース(15位)、ダンカン(13位)がいる。 ドワイト・ハワード・リバウンド数:現在、NBAの歴代総リバウンド数ランキングの14位にランクしているハワードは、あと648リバウンドでオラジュワンを抜いて歴代14位にランクアップでき、あと669リバウンドでウェス・アンセルドを抜いて歴代12位にランクアップできる。彼のキャリア平均リバウンド数(12.7リバウンド)から考えると、およそ50試合で達成できる計算だ。・ブロック数:現在、NBAの歴代総ブロック数ランキングの17位にランクしているハワードは、今シーズン中に13位までランクアップする可能性がある。彼の上には、ジョージ・ジョンソン(16位)、マヌート・ボル(15位)、ショーン・ブラッドリー(14位)、ベン・ウォレス(13位)がいる。 グレッグ・ポポビッチ・勝利数:ポポビッチHC(ヘッドコーチ)は、あと3勝でNBAのヘッドコーチとしては史上5人目となる1200勝に到達する。彼は、通算勝利数歴代4位のパット・ライリーまで14勝、歴代3位のジェリー・スローンまで25勝という所にまで迫っている。・連続プレーオフ出場:ポポビッチHCの指揮の下、サンアントニオ・スパーズは21シーズン連続でプレーオフに進出している(1997-98シーズンから2017-18シーズンまで)。これは、ポートランド・トレイルブレイザーズ(1982-83シーズンから2002-03シーズン)と並んでNBA歴代2位タイの記録となっている。もし今シーズンもスパーズがプレーオフに進出すれば、彼らはNBA歴代1位に並ぶことになる。NBA歴代1位の連続プレーオフ出場記録は、フィラデルフィア・76ersがシラキュース・ナショナルズ時代から続けた22年連続だ(1949-50シーズンから1970-71シーズン)。