大波乱となった今オフもようやく終盤を迎えた今、NBA解説者やファン達は来期のNBAがどうなるかを予想し始めているようだ。今オフは特に、例年と比して多くのスーパースターがチームを変更した為、リーグ全体がどう変わるか非常に楽しみである。 多くが彼らスーパースターの活躍に注目する中、今回は未だスポットライトを浴びていないが、今季にもブレイクしそうな若手選手を紹介したい。ここでいう「ブレイクしそうな若手」の定義は、25歳以下のオールスター選出経験のない選手で、今季に初めてオールスター選出が期待される選手としよう。 今回は、昨季チャンピオン、トロント・ラプターズのパワーフォワードであるパスカル・シアカムについて語りたいと思う。 昨季のNBA最成長選手賞(MIP)受賞者であるシアカムを、今季ブレイクしそうな若手に含めない訳にはいかないだろう。最も成長を遂げた選手として評価された彼の勢いは留まる所を知らない。大きな怪我がなく、順調に行けば、彼は間違いなく今季のオールスター選出が期待される選手だ。 NBA.comの「Advanced Stats」で調べた結果、カワイ・レナードが出場していない間、シアカムの昨季の平均(1試合36分出場したとして)は20.7得点、8.4リバウンド、3.6アシストとなっている。これは、昨季ファイナルズ最優秀選手(MVP)であるレナードを除くと、シアカムがチームのトップスコアラーである事を意味する。 また、シアカムのオフェンス負担を表すユーセージ%(USG%)は、レナードとのラインナップ時は19.4%であるのに対し、レナード不在時は21.9%であったという結果が出ている。これが何を意味するかというと、レナード無き今季、シアカムがチームに一番頼られる存在になるという事だ。さらに、上記数字は彼が期待に応えられる事を裏付けている。 この様に、今季ラプターズのベストプレーヤーとして期待が高いシアカムは、昨季よりも多くの仕事を任される事になり、1試合23得点を平均する選手にとなる事が予想される。加えて、彼の優良なディフェンスが組み合わされば、彼はきっと今季のオールスターに選出される事となるだろう。 スポヲタ:ビタラフ アドル