ボストン・セルティックスは、日本時間11月7日(現地6日)に本拠地で行われたゴールデンステイト・ウォリアーズ戦に112-118と競り負け、今季2敗目を喫した。ジェイソン・テイタムにとっては、今夏のパリ五輪で“冷遇された”スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)へのリベンジのチャンスとも目されたが、テイタム自身にはネガティブな感情はなかったようだ。『NBC Sports Boston』のダレン・ハートウェル記者が伝えた。 テイタムはアメリカ代表の一員として出場したパリ五輪で金メダルを獲得したが、2試合で起用なしに終わるなど、決して主力ではなかった。テイタムやタイリース・ハリバートン(インディアナ・ペイサーズ)の起用を巡るアメリカ代表のカーHC(ウォリアーズ)の采配は波紋を呼んだ テイタムにとってはアメリカ代表で冷遇を受けた雪辱を晴らすチャンスだったが、カーHC率いるウォリアーズと対戦した11月7日の試合では、両チームトップの32得点を挙げたものの、112-118で敗れた。 テイタムは試合後、リベンジのチャンスを逃したという見方に対して、「自分について言うなら、常に自分がやりたいことをやるし、自分に対して誠実だと思うことをする」と否定した。 2008年にセルティックスでリーグ優勝を果たし、10-11シーズンにはマイミア・ヒートでレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)、ドウェイン・ウェイド、クリス・ボッシュの“ビッグ3”と共闘した元NBA選手のエディ・ハウスは、『NBC Sports Boston』のポッドキャスト『Arbella Early Edition』で後輩のテイタムについて語った。 「レブロンは決して怒り任せにプレイすることはなかった。彼は常にハッピーで、楽しんでいた。チームメイトのことを考えていた。でも、(ヒート移籍の)『The Decision』への周囲の反応とベストの自分ではないことに不満を抱えていた。自己認識と自己反省は、ジェイソン・テイタムにとって最高の武器だと思う」 テイタムは今季ここまで9試合に出場してリーグ3位の平均30.2得点、7.0リバウンド、4.3アシストをマーク。チームもウォリアーズに敗れたとはいえ7勝2敗で、9連勝のクリーブランド・キャバリアーズに次ぐイースト2位につける。 「これは誰もが受け入れないといけないものだと思う。彼はマイケル・ジョーダンのようにはなれない。スタッツやプレイ的には、相手にトドメを刺す力はあるかもしれないけど、コービー(ブライアント)のような選手にはなれない。それは彼の個性ではないし、全く問題ない。今でもチャンピオンシップをもたらせるからね。現時点ですでにオールNBAプレイヤーであり、オリンピックの金メダリストなんだ。結局、彼ら(ジョーダンやブライアント)と同様の、彼(テイタム)なりのやり方なんだ」 ハウスは、周囲に惑わされることなく自分の仕事を淡々とこなす“職人肌”のテイタムを高く評価していた。