NBAは日本時間10月19日(現地18日)に、2022-23シーズンが開幕する。NBA Rakutenではシーズンを前に、各チームの戦力状況や見どころを1チームずつ紹介していく。
デンバー・ナゲッツは昨季、司令塔ジャマール・マレーとマイケル・ポーターJr.を怪我で欠きながら、2年連続シーズンMVPに輝いた大黒柱ニコラ・ヨキッチが獅子奮迅の活躍を披露。ウェスタン・カンファレンス第6シードでプレイオフに出場したが、ゴールデンステイト・ウォリアーズに太刀打ちできずに1回戦で姿を消した。 ナゲッツにとって朗報なのは、マレーとポーターJr.が開幕から出場できる見通しだということだ。ただ、マイケル・マローンHC(ヘッドコーチ)は「両選手とも毎試合はプレイさせず、出場時間を制限する」と慎重な姿勢を見せる。特に、マレーに関しては「20分程度」のプレイタイムにとどめることを明かしており、前半戦は無理をせずに完全復活を待つだろう。
昨季平均27.1点、13.8リバウンド、7.9アシスト、プレイオフでも平均31.0点を挙げたヨキッチだが、サポーティングキャスト不足に泣いた。そこを解消すべく、まずは3&Dのケンテイビアス・コールドウェル・ポープを、ワシントンウィザーズからベテランガードのイシュ・スミスとともにトレードで獲得。ほかにはFA(フリーエージェント)で優秀なディフェンダーのブルース・ブラウン、ドラフトでは3ポイントシューターのクリスチャン・ブラウンを指名するなど着々に補強を進めた。 ここに攻守で存在感を発揮するアーロン・ゴードン、昨季に1年目ながら平均二桁得点を挙げたボーンズ・ハイランド、ベテランのジェフ・グリーンが脇を固める。派手さはなかったが、ヨキッチ以外の選手の獲得を「最重要課題」と掲げたマローンHCにとって堅実な補強となった。
昨季はディフェンスでも苦しみ、指揮官は強い口調で「シーズンを通して守備が悪すぎた。プレイオフを勝ち進むにはしっかり守れないといけない」と改善が必須と指摘した。ディフェンシブ・レーティングは15位(111.5)だったが、「マンツーマンやトランジションから簡単な得点を与えすぎた」と語ったように、被FG成功率は21位(47.0%)、ターンオーバーからの失点が26位(平均17.3点)、ペイント内での失点が24位(平均49.9点)と下位に沈んだ。 タフなディフェンスが持ち味のゴードンに加えて、新戦力のコールドウェル・ポープとブラウンは守備を得意としている。実力が拮抗するウェストを勝ち抜くには、ディフェンスの立て直しがカギになるだろう。
■2021-22シーズン チームスタッツ 平均得点:112.7(10位) 平均失点:110.4(14位) 得失点差:+2.3(11位) 平均リバウンド:44.1(17位) 平均アシスト:27.8(3位) 平均スティール:7.2(18位) 平均ブロック:3.7(29位) FG成功率:48.3%(2位) 3ポイント成功率:35.3%(16位) FT成功率:79.5%(8位) オフェンシブ・レーティング:113.8(6位) ディフェンシブ・レーティング:111.5(15位) ※カッコ内はリーグ順位