日本時間2月11日(現地10日)、フットプリント・センターでフェニックス・サンズ(44勝10敗)とミルウォーキー・バックス(35勝21敗)が対戦する。昨季のNBAファイナルで激突した両軍。今季もサンズがウェスト首位、バックスもイースト2位と、ともに好調を維持しており、強豪同士のレベルの高い戦いが期待される。 優勝まであと一歩のところで涙を呑んだ昨季のリベンジを期すサンズは、今季さらなるレベルアップを遂げた。昨年10月末から12月上旬にかけて球団記録の18連勝を記録し、直近15戦でも14勝と絶好調。リーグで唯一オフェンシブ・レーティング(113.1/リーグ3位)とディフェンシブ・レーティング(105.5/リーグ4位)の両部門でトップ5入りするなど、攻守において隙が見当たらない完成度を誇っている。 チームトップの平均25.7点を挙げるエースのデビン・ブッカーを筆頭に、司令塔のクリス・ポール、3&Dのミケル・ブリッジズ、ジェイ・クラウダー、ビッグマンのディアンドレ・エイトン、シックスマンのキャメロン・ジョンソンと昨季の主軸が健在。ベテランと若手が上手く噛み合っており、2年連続のファイナル進出へ向けて視界は良好だ。 対するディフェンディング・チャンピオンのバックスも、直近10戦8勝、現在は4連勝中と上り調子。好調の理由は3戦連続で130点以上を挙げているオフェンスにある。怪物エースのヤニス・アデトクンボ、第2の得点源クリス・ミドルトン、司令塔のドリュー・ホリデーという3本柱の安定感はリーグ随一。インサイドの要であるブルック・ロペスは怪我で長期離脱しているが、直近3試合で平均25.7点と爆発力のあるボビー・ポーティス、高いスキルを誇るグレイソン・アレン、エナジャイザーのパット・カナートンはいずれも自己最多の平均得点を記録。選手層の厚さが大きな武器となっている。 特にアデトクンボは2月に入り、4試合で平均33.5点、12リバウンド、7.5アシストとギアを上げている。9日(同8日)のロサンゼルス・レイカーズ戦ではFG成功率85.0%(17/20)という脅威の確率で44点を叩き出しており、最高の状態でサンズとのリマッチに備える。 互いに好調な両軍の一戦における注目ポイントは、ポールとホリデーの司令塔対決だ。“ポイント・ゴッド”の異名を持つポールが今季15点以上を挙げた試合で、サンズは12勝1敗と圧倒的な勝率を誇る。抜群のリーダーシップでチームを指揮する百戦錬磨のベテランを、ホリデーが抑えられるかが勝敗を分けるカギになりそうだ。 昨季ファイナルでは、マッチアップした際に多くのターンオーバーを誘発するなどポールを苦しめたホリデー。オールディフェンシブ1stチームに2度選出されている守備の名手が、NBA史上最高峰の司令塔をどのように封じるのか見ものだ。