日本時間1月14日(現地13日)、ファイサーブ・フォーラムで昨季王者のミルウォーキー・バックス(26勝17敗)と、ウェスト2位につけるゴールデンステイト・ウォリアーズ(30勝10敗)が対戦する。両チームともに年明け以降苦戦が続いているが、仮想ファイナルとも呼ばれるビッグマッチでは、オフェンスの出来が勝敗を分けるポイントになりそうだ。
バックスは年末年始にかけて6連勝するも、その後の5試合で4敗と失速。特に直近2戦は、足首を怪我したドリュー・ホリデー不在の影響が色濃く出ている。ホリデーの代役としてシューティングガードのクリス・ミドルトンに司令塔役を任せているが、2試合で平均6.5ターンオーバーとミスを多発。11日(10日)のシャーロット・ホーネッツ戦後の会見では本人も「この2試合は特にケアレスミスが多かった」と反省した。 リーグトップのディフェンシブ・レーティングを誇り、ターンオーバーからの平均得点も5位(18.7)のウォリアーズ相手には、ミスを最小限に抑えられるかがカギとなる。2022年に入り平均33.2点、11.6リバウンド、7.4アシストと躍動する大黒柱のヤニス・アデトクンボとともに、堅実なゲーム運びが出来れば勝機は見えてくるだろう。
対するウォリアーズもオフェンスが課題となっている。3敗を喫した直近4戦のオフェンシブ・レーティングは、リーグ最下位(97.2)。FG成功率(41.5%/21位)と3ポイント成功率(25.2%/30位)も下位とスランプに陥っている。 巧みなパス回しを持ち味とするが、プレイメイクを担うドレイモンド・グリーンの欠場も相まって最近はその良さをまったく出せていない。スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)も「ここ数試合はタフなシュートを打ちすぎている。チームとしてボールを回し、オープンなシュートを作り出さないといけない」と苦言を呈している。 なかでも気がかりなのは、ステフィン・カリーだ。厳しいマークもあり、直近4試合でFG成功率31.3%、3ポイント成功率20.5%と絶不調。シーズン全体で見ても42.0%というFG成功率は、5試合しか出場しなかった2019-20シーズンを除けばキャリア最低だ。カリーは「これほどの期間でシュートが不調というのは初めてだね。今季は厳しいマークもあって、なかなか自分の打ちたいところから打てていない」と、相手の徹底した守備に苦戦していることを吐露している。 カリーのシュートが4割以上決まれば22戦無敗というウォリアーズにとっては、いかにエースの負担を軽減するかが重要となる。クレイ・トンプソンの復活でマークは分散されると思われるが、まだプレイタイムが限られるため、地元ミルウォーキー凱旋となるジョーダン・プールの奮起に期待したい。 今季自己ベストのシーズンを過ごすプールが、4アシスト以上記録した試合でチームは13勝1敗。チームトップクラスのクリエイターに成長した3年目ガードが、味方を上手く生かすことが出来れば、勝利の可能性は一気に高まるはずだ。