フィラデルフィア・76ers(以下シクサーズ)は、開幕10試合は8勝2敗と好スタートを切ったが、その後失速して現在は16勝16敗と勝率5割まで落ち込んだ。直近5試合は1勝4敗と苦しんでいる。入団以降、主軸を担ってきたベン・シモンズのトレードが決まらず、公式戦出場ゼロが続いているのも大きな要因で、米記者はシクサーズの未来を懸念している。 昨シーズン終了後からトレードの噂が飛び交っていたシモンズは、新天地が決まらぬままキャンプ、そしてシーズンに突入。チームドクターとの面談を3度拒否したことでシクサーズが日本時間11月5日(現地4日)のデトロイト・ピストンズ戦から再び罰金を科し始め、代理人のリッチ・ポールは非難の声を上げるなど終着点は見えておらず、このまま今季が終わってしまうと危惧する声もある。 シクサーズは日本時間12月24日(現地23日)のアトランタ・ホークス戦ではダニー・グリーン、シェイク・ミルトン、ジョージ・ニアン、アンドレ・ドラモンドがいなかったとはいえ、トレイ・ヤングら7選手が新型コロナウイルスのヘルス&セーフティプロトコル入りしている相手に96-98と力負け。勝率も再び5割に逆戻りとなってしまった。 NBAインサイダーのマーク・ステイン氏は自身の『Spotify Greenroom』で、12月20~23日(同19~22日)に行われたラスベガスでのGリーグショーケースの期間中、シモンズの話はほとんど耳にしなかったという。 「NBA幹部がたくさんいる施設の中で、ベン・シモンズについてほとんど聞かなかった。本当にごくわずかだ。本来であれば、最終的にトレードが成立しなかったとしても、予測が飛び交うものだが、それもないんだ」 『PhillyVoice』のカイル・ニューベック記者は、ホークスに敗れたシクサーズに関して、「オフェンスは現在、状態が悪い。ベン・シモンズの見返りに本格的なタレントを手に入れることができない限り、長く険しい道が待ち受けている。誰もが問題の責任を負わないといけない」 シーズンはすでに3分の1を消化したなかで、シモンズ問題はどのような決着を見るのだろうか。