シカゴ・ブルズは今季、ここまで6勝2敗と開幕ダッシュに成功した。攻撃の立役者がザック・ラビーンと新加入のデマー・デローザンなら、守備の立役者の1人が移籍組のアレックス・カルーソだ。 ドラフト外から2WAY契約を経て、本契約を勝ち獲るなど、苦労人として知られるカルーソ。2020年にはレブロン・ジェームズらとともに、ロサンゼルス・レイカーズでNBA優勝を経験した。 完全FA(フリーエージェント)となった今夏、4年総額3700万ドル(約42億円)でブルズと契約。開幕から8試合すべてベンチスタートながら、チーム5位の平均27.9分間プレイし、平均8.0得点、2.4リバウンド、4.1アシスト、2.5スティール(リーグ4位)、3ポイント成功率41.2%と充実の数字を残している。 ブルズは平均失点でリーグ5位(101.3)、ディフェンスレーティング5位(101.8)と守備の向上が目覚ましい。『NBC Chicago』のKC・ジョンソン記者によれば、カルーソは自身のファウル数チーム1位の22個に関して、「もしファウルゼロで試合が終わったら、たぶん十分ハードにプレイしなかったということだろう」と話したという。 「ブルズとサインした時、彼らは僕が自分の得意なこと以外のことをするのを望んでいなかった。それが僕を獲得した理由だ。これまで、常に世界最高の選手たちと競い合ってきた。僕はディフェンスが好きで、相手を止めるのが好き。みんなをイライラさせるのが好きなんだ」 優勝の味を知るカルーソが若いブルズを静かに、そして力強くチームを支えている。