かつてシカゴ・ブルズなどで活躍した殿堂入り選手のスコッティ・ピッペンが、来週発売される自身の新著『Unguarded』のなかで、チームメイトだったマイケル・ジョーダンについて「親しくないし、これまで親しくなったこともない」と言及しているという。『ニューヨーク・タイムズ』紙の記者がレポートしている。 ピッペンが不満を持っているのは、昨年ネットフリックスで公開されたドキュメンタリー『ラストダンス』でのジョーダンの発言にあるようだ。ジョーダンは同作の中で何度もピッペンを批判しており、とりわけ足の手術を遅らせて1997-98シーズンの開幕に復帰を間に合わせなかったことについて「自分勝手」と非難していた。 ピッペンは自著で、「自分勝手とは何か。チームがFAと契約するには遅すぎるトレーニングキャンプ直前に引退することだ」と、ジョーダンが1993年10月に引退発表した出来事を引き合いにして反撃している。 また、ジョーダンはドキュメンタリーの中で自分の積極的なリーダーシップがチームの勝利に貢献したとほのめかしていたが、ピッペンは著書で「他の選手の助けがあったから彼は勝てた」と記している。 さらに「彼は自分のことを『最高のチームメイト』と言っていたが、自分はただの小道具に過ぎなかった」と語ったり、『ラストダンス』でジョーダンが数百万ドル稼いだのに自身は一銭も受け取れなかったこと、さらには元チームメイトらも『ラストダンス』を通して侮辱されたと感じていたと話していたことを明かしている。 現役時代は史上最高のデュオと評されることも多く、1990年代に6度も頂点に立った盟友だが、当時はインターネットもそれほど普及しておらずSNSもなかった時代。表に出にくかっただけで、ピッペンは相当な不満をため込んでいたようだ。