NBAは日本時間10月20日(現地19日)に、リーグ75周年となる2021-22シーズンが開幕する。NBA Rakutenでは節目となるシーズンを前に、各チームの戦力状況や見どころを1チームずつ紹介していく。
ルーキーのアンソニー・エドワーズ、大黒柱のカール・アンソニー・タウンズと新旧ドラ1コンビを擁したミネソタ・ティンバーウルブズだったが、3年連続45敗以上と昨季も厳しいシーズンとなった。 2005年以降でプレイオフに進出したのは2017-18シーズンのわずか1度。それでも主な新戦力は激しいディフェンスが持ち味のパトリック・ベバリーと、攻守に安定感のあるトーリアン・プリンスのみと、今季は若手メンバーの成長に懸ける方針のようだ。 リーダー役のリッキー・ルビオを放出したが、タウンズ、エドワーズ、そしてディアンジェロ・ラッセルとタレント力は申し分ない。それだけに、初めてフルシーズン指揮を取るクリス・フィンチHC(ヘッドコーチ)がどうチームをまとめるのか注目だ。
ドアマットから脱却するには、柱であるタウンズがチームを力強くリードする必要がある。5年連続で平均20得点、10リバウンド以上と個人成績は一流だが、前述の通り勝ちには結びついていない。 躍進を期す今シーズンは、「準備は万端」と意気込みは十分だ。フィンチHCも「カールはリーグのトップ5に値する選手だ。今シーズンは彼にボールを多く持たせていく」と、ビッグマンへの期待を口にしている。 “勝てない選手”というこれまでのイメージを、自身2度目のプレイオフ出場で払拭できるか。
そのためには、昨季ディフェンシブ・レーティングがリーグ28位(114.5)と低迷した守備の改善が必須となる。特にインサイドでやられることが多く、平均ペイント内失点は24位(49.8)、平均セカンドチャンス失点は28位(14.5)と散々だった。 指揮官は「ピック&ロールをしっかり守って、全員でペイントを死守しなければならない」とチーム全体でインサイドを守る意識を持つ重要性を説いた。もちろんその必要はあるが、お世辞にも守備が得意とは言えないタウンズが守護神としても機能すればチームの雰囲気も大きく変わるだろう。大黒柱が長年の課題である守備に奮闘する姿を見れば、他の選手たちもその後をついてくるはずだ。 群雄割拠のウェストでプレイオフ進出はハードルの高いタスクだが、ポテンシャルあふれる人材が揃っていることは間違いない。若き狼軍団の躍進に期待が懸かる。
【入団・再契約】カッコ内は昨季所属チーム、またはドラフト順位 パトリック・ベバリー(クリッパーズ) トーリアン・プリンス(キャバリアーズ) ネイサン・ナイト(ホークス) マッキンリー・ライト四世(ドラフト外) ジョーダン・マクラフリン(再契約) ジャレッド・バンダービルト(再契約) 【退団】カッコ内は今季所属チーム リッキー・ルビオ(キャバリアーズ) ジャレット・カルバー(グリズリーズ) フアンチョ・エルナンゴメス(グリズリーズ→セルティックス) 【フリーエージェント】カッコ内はFAの種類 エド・デイビス(制限なし)
レギュラーシーズン:23勝49敗(.319/ウェスト13位) プレイオフ:不出場 ■チームスタッツ 平均得点:112.1(18位) 平均失点:117.7(29位) 得失点差:-5.6(26位) 平均リバウンド:43.5(20位) 平均アシスト:25.6(11位) 平均スティール:8.8(3位) 平均ブロック:5.5(3位) FG成功率:44.8%(27位) 3ポイント成功率:34.9%(25位) FT成功率:76.1%(22位) オフェンシブ・レーティング:109.3(25位) ディフェンシブ・レーティング:114.5(28位) ※カッコ内はリーグ順位