ゴールデンステイト・ウォリアーズのアンドレ・イグダーラは今夏、3年ぶりに古巣に帰ってきた。5年連続でNBAファイナルに駒を進めた時代を知る大ベテランは、大黒柱のステフィン・カリーがバスケットボールの概念を変えた“革命者”だと語っている。 NBAは発足以降、ウィルト・チェンバレンやカリーム・アブドゥル・ジャバーといったビッグマン全盛時代が続いたが、“神様”マイケル・ジョーダンがその風潮に風穴を開け、1990年代以降は徐々にガードを中心としたスタイルへ移行。今では年々スモールボール化、ポジションレス化が進んでいる。 そのなかで、現代NBAを象徴するスモールボール主体のチームであるウォリアーズを牽引するのがカリーだ。2015-16シーズンにはNBA記録となる3ポイント402本を成功させ、ハーフコートからのディープ3ポイントも難なく沈めてしまう実力に、“歴代最高のシューター”の呼び声も高い。 13-14シーズンから6年間共闘し、今夏に再びチームメートとなった37歳のイグダーラは、『Breakfast Club』でカリーの偉大さについて見解を述べた。 「カリーはゲームを変えた。バスケットボールを楽しくプレイし、どこかソフトに見えるようにね。世間はチャールズ・バークレー、アンソニー・メイソン、チャールズ・オークレーのような選手を好み、高く評価される。コート上で笑顔を浮かべるのは、弱さだとされていた。かつてのニューヨークのパット・ライリー・スタイルのように、泥臭く、激しくなければいけなかった」 「しかし、カリーは笑い、踊り、そしてハーフコートからシュートを撃ち始めた。今、このトリクルダウン効果の中にある。トレイ・ヤング、デイミアン・リラード、ルカ・ドンチッチ、彼らはハーフコートからステップバックシュートを放ち、誰もがそのプレイに熱狂している。本当にカリーがもたらしたジェネレーション効果は特別だ。彼はゲームに革命をもたらした」 今ではカリーに憧れてバスケットボールをはじめ、NBA選手を目指す子供も少なくない。ゲームスタイルを変え、人気の波を呼んだその功績は、計り知れないものがある。